右直事故の過失割合は右折車80が基本|バイクは85・黄信号は60に変わる

    【結論】右直事故の基本の過失割合は、車同士・双方青信号で直進20対右折80。直進がバイクなら15対85まで右折車の責任が重くなります。

    • 車同士・双方青信号の基本は直進20:右折80
    • 直進がバイクならバイク15:右折車85が基本
    • 双方が黄信号で進入した場合は直進40:右折60に変わる
    • ウインカー不点灯や早回り右折など修正要素で割合は動く
    • 2026年度から対バイク右直の自動ブレーキ試験が初導入される

    「右直事故 過失割合」で検索した方が知りたいのは、自分の側がどのくらい不利になるのかという一点だと思います。この記事では信号の色ごとの基本値、バイクが相手の場合の違い、割合が動く修正要素、そして違反点数までを順に整理します。

    目次

    【考察】右直事故はこの先減るのか?編集部は「2030年前後まで大きくは減らない」と読みます

    ここからは編集部の予想です。

    安全装備が進んでも、右直事故の件数は2030年前後まで目に見えて減りません。技術より先に、ドライバーの判断の癖が残るからです。

    そう読む理由は3つあります。

    理由1:新しい試験が「一番危ないケース」を外しているから

    自動車アセスメント(JNCAP)は、評価開始から31年目にして「対バイクの右直事故」を衝突被害軽減ブレーキの試験項目に初めて導入します。ところが、想定される3つの衝突ポイントのうち2026年度に対象となるのは2つだけです(乗りものニュース)。

    外れているのは、クルマが交差点に深く進入してバイクの側面に当たるという最も重篤化しやすいパターンです。バイクの進路予測まで必要になり、現行の自動ブレーキだけでは対応できないという判断でした。国土交通省は2028年まで技術の登場を待つ姿勢を示しています。一番危ない形が評価の外にある以上、装備の進化がそのまま死亡事故の減少へ直結しないと考えます。

    理由2:装備が行き渡るまでに買い替えのサイクルが要るから

    試験項目に入るのは2026年度からで、そこから各社が評価を意識した設計を進めます。その車が新車として売られ、街を走るクルマの多数派になるまでには、買い替えのサイクルが一巡する時間が必要です。

    つまり、2026年の制度変更が路上の景色を変えるのは早くても数年先になります。統計として右直事故の減少が見えてくるのは、その後さらに数年です。逆算すると2030年前後がひとつの節目になると読みます。

    理由3:原因が装備ではなく判断にあるから

    警視庁交通部は右直事故の原因として、「まだ来ないから曲がれるだろう」「直進優先だし大丈夫だろう」という判断を挙げ、注意を呼びかけています(警視庁)。装備の不足ではなく、距離感の読み違いが正面から名指しされています。

    実際、バイクが第二当事者となる右折事故では、相手車両が四輪車であるケースが約9割とされています。バイクは車体が細く、対向車のドライバーから見ると実際より遠く・遅く見えます。この見え方の問題は装備で補える部分もありますが、最後に判断するのは人です。ここが変わらない限り、件数は緩やかにしか動かないと考えます。

    あくまで予想であり断定ではありません。技術の進み方次第で前倒しになる可能性は残ります。

    右直事故とは|読み方と定義

    右直事故は「うちょくじこ」と読みます。交差点で右折しようとする車と、対向から直進してくる車やバイクが衝突する事故のことです。

    道路交通法37条により、右折する車は直進する車の進行を妨げてはならないと定められています。直進が優先という原則があるため、基本の過失割合は右折車側が重くなります。

    ただし直進側にも、交差点を通過する際は安全な速度と方法で進む義務があります。このため直進車の過失がゼロにならないケースが多くなります。

    信号の色別|右直事故の基本過失割合

    過失割合の目安は、実務で使われる別冊判例タイムズという資料に基づいて判断されます。車同士のケースを整理すると次のとおりです(デイライト法律事務所)。

    状況直進車右折車
    双方が青信号で進入2080
    双方が黄信号で進入4060
    信号機のない交差点2080

    「右直事故 信号 変わり目」で検索されているのは、この黄信号のケースだと思われます。双方が黄信号で進入した場合、直進車の過失は20から40へ倍になります。直進側にも「止まれたのに進んだ」という評価が加わるためです。

    直進車が赤信号で進入していた場合は、直進車の過失がさらに大きくなります。信号の色が変わるタイミングは、双方の主張が食い違いやすい部分でもあります。ドライブレコーダーの映像が決定的な証拠になる場面です(三井ダイレクト損保)。

    直進がバイクの場合|15対85が基本になる理由

    直進側がバイクの場合、基本の過失割合はバイク15:右折車85とされています(横浜交通事故弁護士相談)。車同士の20対80より、バイク側が5ポイント有利になる計算です。

    理由は2つあります。ひとつは直進優先の原則。もうひとつは、四輪車のほうがバイクより重い注意義務を負うと考えられている点です。衝突したときの被害の大きさに差があるためです(アトム法律事務所)。

    「右直事故 バイク 見えない」という検索が多いのも、この構図と関係します。バイクは車体が細いため、対向車のドライバーからは実際より遠くにいるように見え、速度も遅く見えます。この錯覚が「曲がれるだろう」という判断につながります。

    10対0になるケースと修正要素

    基本の割合はあくまで出発点です。事故の状況によって修正要素が加わり、実際の数字は動きます。

    直進側が有利になる要素直進側が不利になる要素
    右折車がウインカーを出していない
    交差点の手前で曲がる早回り右折
    右折車に著しい前方不注視がある
    右折車が徐行していない
    制限速度を15km/h以上超えていた
    黄信号で交差点へ進入した
    前方不注視があった
    右折車が先に交差点に入っていた

    直進側が10対0になるのは例外的です。信号を守り、速度も適正で、右折車側に著しい不注意があったと客観的に示せた場合に限られます。実際にドライブレコーダーの映像が決め手となって10対0になった事例も報告されています(交通事故弁護士ナビ)。

    提示された割合をうのみにしない

    保険会社から示される過失割合は、あくまで交渉の出発点です。修正要素を主張できるかどうかで数字は変わります。納得できない場合は、弁護士や弁護士費用特約の利用を検討してください。

    右直事故の違反点数はどうなるか

    「右直事故 点数」で検索される部分です。人身事故になった場合、点数は基礎点数+付加点数で決まります。

    基礎点数は安全運転義務違反の2点が基本です。ここに、けがの治療期間と責任の重さに応じた付加点数が加わります。たとえば治療期間30日未満で責任が重い場合は付加点数4点が加わり、合計6点という計算になります(警視庁)。

    前歴がない場合、6点で免許停止になります。つまり治療期間が30日未満のけがでも、責任が重いと判断されれば免停に届く水準です。前歴が1回あれば4点、2回以上なら2点で免停となるため、過去の処分歴で結果が大きく変わります

    よくある質問(Q&A)

    Q1. 右直事故で直進側が完全に悪くないことはありますか?

    あります。ただし基本の割合は直進20(バイクは15)から始まるため、10対0にするには直進側の適正な走行を示す証拠が必要です。ドライブレコーダーの映像や信号のサイクル記録が重要な材料になります。

    Q2. 信号が変わり目だった場合はどう扱われますか?

    双方が黄信号で進入した場合、基本は直進40:右折60です。青信号のケースより直進側の過失が重くなります。ただし「どちらの色で入ったか」の認定自体が争点になりやすく、映像記録の有無で結論が変わることがあります。

    Q3. バイクだと必ず有利になりますか?

    基本値では車同士より5ポイント有利です。ただし速度超過やすり抜けなど、バイク側の走行に問題があれば修正されます。制限速度を15km/h以上超えていた場合などは不利に働きます。「バイクだから必ず勝てる」という理解は誤りです。

    Q4. 早回り右折とは何ですか?

    交差点の中心付近まで進んでから曲がるのではなく、手前でショートカットして曲がる右折のことです。道路交通法に反する走り方で、右折車側の修正要素として過失割合を重くする方向に働きます。

    Q5. 自動ブレーキがあれば右直事故は防げますか?

    すべては防げません。2026年度から対バイク右直の試験が始まりますが、最も重篤化しやすい深い進入のパターンは評価の対象外です。装備を過信せず、交差点では対向車線の二輪車を目視で確認する習慣が必要になります。

    Q6. 過失割合に納得できない場合はどうすればよいですか?

    保険会社の提示は交渉の出発点にすぎません。修正要素を裏づける証拠を集めたうえで、弁護士に相談するのが現実的な流れです。自動車保険に弁護士費用特約が付いていれば、自己負担を抑えて依頼できる場合があります。

    今後の見通し|制度は動き始めている

    2026年度から、自動車アセスメントに対バイク右直の衝突被害軽減ブレーキ試験が入ります。評価開始から31年目で初めての二輪関連項目です。メーカーは評価点を意識した設計へ動くため、数年かけて車側の対応は進みます。

    一方で、最も危険な衝突パターンは2026年度の対象から外れています。国土交通省は2028年をめどに技術の状況を見直す方針とされており、ここが次の注目点です。

    過失割合の考え方そのものは、別冊判例タイムズに基づく実務が続きます。制度が変わっても、事故が起きた瞬間の状況を示す証拠が結論を左右する構造は変わりません。ドライブレコーダーの装着は、今のところ最も確実な自衛策と言えます。

    まとめ

    • 読み方はうちょくじこ。右折車と対向直進車の衝突事故
    • 基本は車同士で直進20:右折80、バイクなら15:85
    • 双方黄信号なら直進40:右折60と直進側の過失が重くなる
    • ウインカー不点灯・早回り右折は直進側に有利な修正要素
    • 人身事故なら基礎2点+付加点数。6点で免停に届く
    • 2026年度から対バイク右直の自動ブレーキ試験が初導入

    右直事故は、右折側の「行けるだろう」と直進側の「止まらないだろう」が重なったときに起こります。過失割合の目安を知っておくことは大切ですが、交差点で対向車線の二輪車をもう一度見るという一手のほうが、結果としては効きそうです。

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