【結論】東京科学大学は新設校ではありません。東京工業大学と東京医科歯科大学がひとつになった大学です。
番組の紹介文を読んでいて、あれ?と思った方がいるかもしれません。
同じ回の説明なのに、伊藤亜紗さんの肩書きが2種類あるのです。
片方は「東京科学大学教授」、もう片方は「東京工業大学 教授」。
放送は2026年9月28日(月)夜8時から、NHK Eテレの「ハートネットTV」です。
この食い違いの理由を、順番に見ていきます。
- ひとつになったのは2024年10月1日
- 元になったのは東京工業大学と東京医科歯科大学
- 新しい名前が東京科学大学
- 英語ではInstitute of Science Tokyo、短くScience Tokyo
- 理工系と医学・歯学が同じ大学に入った
- 国から国際卓越研究大学に認定されている
- 古い名前の表記はまだあちこちに残っている
- 肩書きが2つある理由の予想
- 東京科学大学がどういう大学なのか
- 古い名前と新しい名前の対応表
- 調べものをするときのコツ
はじめに編集部の予想、そのあとで公式発表の中身に入ります。
【予想】ふたつの名前が併記される状態は、まだしばらく続くと考える
ここからは編集部の予想です。
編集部は、「東京工業大学教授」という書き方がこの先も数年は目に入り続けると考えます。
そう考える根拠を7つ書きます。
根拠1。放送局の公式情報でさえ揃っていないからです。
同じ回の紹介の中で、欄によって表記が分かれていました。
番組を作る現場が見ている資料の段階で、両方が生きているということです。
根拠2。本に刷られた文字は直せないからです。
伊藤さんは名前が変わる前から何冊も本を出しています。
カバーや奥付の肩書きは印刷した時点で固定され、刷り直しでも残ることがあります。
根拠3。研究の記録はさかのぼって直さないからです。
論文には発表したときの所属を書くのが決まりです。
過去の業績を検索すると、古い名前のほうがたくさん出てきます。
根拠4。個人のホームページは更新が後回しになりがちだからです。
研究者のサイトは本業ではありません。
ページによって古い肩書きが残るのは、よくあることです。
根拠5。新しい名前がまだ浸透していないからです。
「東京工業大学」は長く使われてきた名前で、通じやすさがまるで違います。
説明の手間を省くために古い名前を添える場面は当分なくなりません。
根拠6。短い呼び名が決まりきっていないからです。
正式には「東京科学大学」、英語ではInstitute of Science Tokyo、通称はScience Tokyoと案内されています(東京科学大学)。
日本語の略し方が一本化されるまでは、書く側も迷います。
根拠7。まだ2年しか経っていないからです。
2024年10月から数えて、放送の時点でおよそ2年。
大学名の入れ替わりが世の中に行きわたるには、もっと年月がかかります。
付け加えると、こういう過渡期は昔の大学統合でも起きてきました。名前が変わっても、働いている人も研究も学位もそのまま引き継がれるので、どちらの書き方でも指しているものは同じです。困るとすれば、検索したときに情報が二手に分かれて見つけにくくなることくらい。番組を見て伊藤さんを調べたくなった方は、両方の名前で探すと早くたどり着けます。
というわけで、この食い違いは間違いではなく切り替えの途中にある普通の状態だと予想します。
ただ、いつ表記が揃うのかは公表されていないため、ここは編集部の推測です。
古い名前と新しい名前の対応表
先に表で見ておくと、あとの話が分かりやすくなります。
| 項目 | ひとつになる前 | ひとつになった後 |
|---|---|---|
| 大学の名前 | 東京工業大学/東京医科歯科大学 | 東京科学大学 |
| 分野 | 理工系/医学・歯学に分かれていた | 両方をひとつの大学が持つ |
| 英語の名前 | Tokyo Institute of Technology ほか | Institute of Science Tokyo |
| 伊藤さんの肩書き | 東京工業大学 教授 | 東京科学大学 教授 |
ここで覚えておきたいのは、誰も引っ越していないということ。
伊藤さんは2013年に東京工業大学へ着任し、その勤め先の名前のほうが変わりました。
ですから「東京工業大学から東京科学大学に移った」という言い方は、少し違います。
ずっと同じ場所にいらっしゃいます。
東京科学大学はどんな大学?
2024年10月1日、国立大学法人東京医科歯科大学と国立大学法人東京工業大学が統合し、国立大学法人東京科学大学が生まれました。
公式に掲げている言葉は「科学の進歩と、人々の幸せと。」。
理工系の研究と、医学・歯学および大学病院をひとつの法人が抱える形になりました。
英語名が University ではなく Institute で始まるのも特徴です。
さらに、国が選ぶ国際卓越研究大学の認定も受けています。
伊藤さんの研究は、大学の外でもたくさん読まれています。
番組をきっかけに手に取ってみるのもおすすめです。
▼ 伊藤亜紗さんの本はこちらから
※新書から単行本まで探せます。
古い名前はいつまで見かけるのか
名前が変わったときにいちばん手強いのが、すでに世に出てしまったものです。
本の奥付、論文の所属欄、過去のイベントの告知、表彰の記録。
これらは「そのとき」の情報として残すのが原則で、後からまとめて書き換えたりはしません。
研究者ご本人のサイトも、ページごとに直した時期がばらばらです。
プロフィールだけ新しくて、業績の一覧は古いまま——そんな状態はよくあります。
読む側としては、どちらの名前も同じ大学と覚えておけば十分。
調べものをするときは両方の名前で検索すると、取りこぼしが減ります。
よくある質問(Q&A)
Q1. 東京科学大学は新しくできた大学ですか?
ゼロから作られた大学ではありません。
もともとあった2つの国立大学がひとつになってできた大学です。
Q2. 東京工業大学はもうないのですか?
法人としては東京科学大学になりました。
廃止されて消えたわけではなく、東京医科歯科大学と一緒になって名前が変わった形です。
Q3. いつ変わったのですか?
2024年10月1日です。
4月ではなく年度の途中だったことも、覚えにくさにつながっています。
Q4. 伊藤亜紗さんはどちら側の先生ですか?
2013年に東京工業大学へ着任しているので、旧・東京工業大学の側の教員です。
なお、学生時代に通った大学は勤務先とは別です。
Q5. 英語ではなんと呼びますか?
正式にはInstitute of Science Tokyo、短い呼び方はScience Tokyoです。
公式サイトでもこの短い名前が前面に出ています。
Q6. 番組の表記はどちらが正しいのですか?
現在の正式名称は東京科学大学です。
ただし古い表記も同じ大学を指しているので、内容として間違っているわけではありません。
放送で見ておきたいところ
画面に出るテロップの肩書きがどちらになるか、ちょっとした見どころです。
放送用のテロップは最新の情報に合わせられることが多いからです。
中身のほうでは、理工系と医歯学系が同居する大学に美学の研究者がいるという組み合わせ自体が面白いところ。
障害のある方の身体感覚を扱う研究は、ちょうどその境目にあります。
まとめ
東京工業大学は2024年10月1日に東京医科歯科大学と統合し、東京科学大学になりました。
英語名は Institute of Science Tokyo、通称は Science Tokyo です。
番組で伊藤亜紗さんの所属が2通りに見えるのは、この切り替えの途中だからです。
どちらも同じ大学を指しています。
放送は9月28日(月)夜8時からNHK Eテレの「ハートネットTV」。
気になって検索するときは、古い名前もあわせて使うと情報が集まりやすくなります。

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