【結論】三冠王の確定後、残留を示す球団発表や報道は見当たりません。編集部の仕分けでは移籍側の材料が多く、阪神はポスティングを認めるかどうかをまだ示していません。
- 10月8日、打率.306・39本塁打・106打点で三冠王が確定
- MLB公式サイトは「注目度をさらに高める」と特集
- 残留側の材料は「残留なら年俸7億円」という球団OBの見解
- MLBはロックアウト時の禁止事項を全球団に通達
- 阪神から容認・不容認の発表はない
「佐藤輝明が残留 可能性が急浮上か」。
三冠王が決まったあと、こんなテロップの動画がSNSに投稿されました。
本当に残留に傾いたのでしょうか。
この記事では、三冠王の確定から6日間に出た報道を日付順に並べます。
そして1本ずつ、残留の材料か、移籍の材料かを仕分けていきます。
- 三冠王確定後の報道の早見表
- 残留と移籍、どちらの材料が増えたか
- 「三冠王なら容認」という話のその後
- ロックアウトの通達で止まるもの
【考察】三冠王は残留と移籍のどちらの材料になったか|移籍側に傾いたとみる
ここからは編集部の予想です。
根拠になる資料は、それぞれの段落にリンクを置いています。
結論から言います。
三冠王は、残留よりも移籍の材料として働いたと私は読みます。
SNSで言われる「残留の可能性が高まった」とは、逆向きの見方です。
三冠王の確定後に出た報道を1本ずつ見ると、評価の面で残留を後押しする記事は見当たりませんでした。
ただし、決めるのは阪神であり、その判断はまだ出ていません。
理由1:MLB公式が「FA市場で最も注目される内野手の1人」と書いた
MLB公式サイトは三冠王の確定を受けて、佐藤選手の特集記事を出しました。
日刊スポーツによると、記事は「三冠王を獲得したことは、間違いなくその注目度をさらに高めることになる」と書いています(日刊スポーツ)。
記事には、ドジャース・ヤンキース・フィリーズ・メッツの名前も出てきます。
これはジョン・ヘイマン記者が以前から挙げていた4球団を紹介したもので、球団が獲得を表明したわけではありません。
それでも、MLB公式が三冠王を機に改めて特集を組んだこと自体が、米国側の関心の高さを示していると読みます。
理由2:本人の移籍希望は報道で一貫している
東京スポーツは、佐藤選手が将来的にMLBでプレーする希望を口にしていると書いています(東京スポーツ)。
スポーツ報知も、本人がポスティングによるメジャー移籍を熱望していると伝えています(スポーツ報知)。
同じ記事で、高木豊氏は「この成績で2連覇したなら行かせてくれると思うよ。3冠王取ったら文句ないだろう」と語りました。
あわせて「残ってほしいけどな」とも話しています。
評論家の私見ですが、球界OBにも移籍を前提にした受け止めがあることが分かります。
理由3:残留側の材料は「金額の観測」と「日程」だけ
残留側に数えられる報道は、主に2つです。
1つは「残留なら年俸7億円」という東京スポーツの記事で、根拠は球団OBの見解でした(東京スポーツ)。
これは残留した場合の仮定の話で、残留の確率を示すものではありません。
もう1つは、MLBのロックアウトの可能性です。
MLBはロックアウト中の禁止事項を全30球団に通達し、FA選手との入団交渉もできなくなると報じられました(日刊スポーツ)。
ただ、これは佐藤選手の評価とは関係のない日程の問題です。評価の面では、移籍側の材料が増えたと見ています。
あくまで予想であり、断定ではありません。
阪神がポスティングを認めない限り、今オフの移籍は成立しません。
早見表|三冠王確定から6日間に出た報道
10月8日から13日までに確認できた主な報道を、日付順にまとめました。
右端は、編集部が残留・移籍のどちらの材料かを仕分けた結果です。
| 日付 | 報道 | 材料 |
|---|---|---|
| 10月8日 | 三冠王が確定(阪神は全日程終了) | 両方 |
| 10月8日 | マネーポストWEB:残留なら8億1000万円の試算(確定直前の記事) | 残留の仮定 |
| 10月9日 | 東京スポーツ:残留なら7億円突破の可能性(球団OBの見解) | 残留の仮定 |
| 10月9日 | 高木豊氏「行かせてくれると思うよ」 | 移籍 |
| 10月10日 | MLB公式サイトが特集、日本でも報道 | 移籍 |
| 10月10日 | MLBがロックアウト中の禁止事項を通達 | 日程 |
| 10月12日 | CSに向け全体練習、本人は去就に触れず | ― |
8億1000万円の試算は、マネーポストWEBが村上宗隆選手の前例をもとに出したものです(マネーポストWEB)。
表のとおり、阪神球団の発表は1つも入っていません。
10月8日に確定した三冠王|数字と球団の発表
NPB公式の最終成績では、佐藤選手は143試合で打率.306、39本塁打、106打点でした(NPB公式)。
3部門ともセ・リーグ1位です。
| 部門 | 佐藤輝明 | 2位 |
|---|---|---|
| 打率 | .306 | .293(増田珠) |
| 本塁打 | 39 | 35(森下翔太) |
| 打点 | 106 | 85(大山悠輔) |
2位の数字は、NPB公式のリーグ打撃成績です(打率・本塁打・打点)。
打点は2位と21点差、本塁打は4本差でした。
阪神の公式Xは、三冠王を「NPB史上9人目、球団では1986年のランディ・バースさん以来40年ぶり、2人目」と発表しています(阪神タイガース公式X)。
球団の日本人選手としては初めての三冠王です(スポニチ)。
来季も同じ背番号8で見られるのか。
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「残留の可能性が高まった」説を4つの点で確認
SNSで広がった説を、確認できた事実と照らし合わせました。
| 説の中身 | 確認結果 |
|---|---|
| 三冠王・球団初の連覇 | 事実(NPB公式・阪神公式X) |
| 行かせるかは球団が決める | 事実(今オフは球団の承認が絶対条件) |
| 残留なら日本人野手最高の7億円 | 報道はある。根拠は球団OBの見解 |
| 残留の可能性が高まった | 裏付けとなる報道・発表は見当たらない |
説の多くは事実に沿っています。
ただ、最後の「可能性が高まった」の部分だけは、根拠がたどれませんでした。
7億円の記事も「来季も残留となれば」という条件から始まっています。
「三冠王なら容認」の話はどうなった|条件の1つは満たしたが発表なし
当サイトの前回の記事では、三冠王など一定の条件を満たせば容認されるという臆測を取り上げました。
そのときの結論は、文書や合意の存在は確認できていないというものでした。
その三冠王は、10月8日に現実になりました。
しかし13日朝の時点で、阪神は容認も不容認も発表していません。
三冠王を取ったことが、そのまま容認を意味するわけではない点に注意が必要です。
ロックアウトの通達で止まるもの
MLBの現行の労使協定は、12月1日(日本時間2日)に失効します(東京スポーツ)。
米専門メディアのジ・アスレチックによると、MLBはロックアウトに入った場合の決まりを34ページの文書にまとめました(日刊スポーツ)。
- 球団と40人枠の選手はビジネスができない
- FA選手の獲得やトレードは不可
- 選手はNPBなど他リーグでプレー可能
米球界周辺では、ロックアウトが来年5月頃まで続くのではないかとの予想も出ていると報じられています(日刊スポーツ)。
ただ、起きるかどうか自体がまだ決まっていません。
12月1日までに労使が合意すれば、この通達は使われずに終わります。
よくある質問
Q1. 三冠王を取ったので、メジャー行きは決まりですか?
決まっていません。
今オフの移籍には、阪神がポスティングを認めることが必要です。
13日朝の時点で、球団は判断を発表していません。
Q2. MLB公式サイトは何と書きましたか?
日刊スポーツによると、ポスティングされればFA市場で最も注目される内野手の1人になると書きました。
三冠王が注目度を高めるとも伝えています。
移籍先の候補として4球団の名前も紹介されました。
Q3. 4球団は獲得を表明したのですか?
表明ではありません。
ジョン・ヘイマン記者が、佐藤選手に合う球団として挙げたものです。
しかもポスティングされた場合という仮定つきの話です。
Q4. 「残留なら7億円」は確定した金額ですか?
確定していません。
東京スポーツが紹介した球団OBの見立てです。
実現すれば日本人野手の歴代最高(推定)を上回る水準になります。
Q5. 本人は去就について何か話しましたか?
三冠王の確定後に報じられたコメントは、打撃の成長やCSへの意気込みが中心です。
確認できた範囲では、去就についての発言は見当たりません。
移籍希望は、これまでの報道の中で伝えられているものです。
Q6. この記事の考察は事実ですか?
事実ではなく、編集部の予想です。
報道を残留と移籍に仕分けた結果から読んだもので、球団の判断を示すものではありません。
阪神の発表が出れば、そちらが優先されます。
この先の注目ポイント
まずは10月14日開幕のCSファイナルステージです。
相手はDeNAで、舞台は甲子園です(スポニチ)。
佐藤選手は第1戦の先発が予想される平良投手に、今季13打数無安打でした(日刊スポーツ)。
ポストシーズンが終われば、焦点は阪神の判断に移ります。
そして12月1日の労使協定の期限です。
この2つの順番で、佐藤選手の来季が見えてきます。
まとめ|三冠王のあとも残留を示す発表はなし
- 三冠王は10月8日に確定、球団の日本人選手で初
- 編集部の仕分けでは移籍側の材料が多め
- 「残留の可能性が高まった」は裏付けが見当たらない
- 阪神は容認・不容認を発表していない
三冠王という最高の結果が、かえって去就の話を大きくしています。
残留を願う声も、挑戦を後押しする声も、どちらも自然な反応です。
ただ、決めるのは阪神であり、その答えはまだ出ていません。
まずはCSでの打席に注目しながら、球団の発表を待ちたいところです。

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