【結論】セ・リーグは2026年の交流戦で39勝65敗4分と大きく負け越しました。ただ年度別に見ると、差は一定ではなく開いたり縮んだりを繰り返しています。
- 2026年の交流戦で勝ち越したセの球団は巨人だけ
- セの勝ち越しは21回中3回(2009・2021・2022年)
- 2021〜2024年は1〜2勝差の互角が続いた
- 2005年以降の日本シリーズでのパの日本一は、半分以上がソフトバンク
交流戦のたびに「セ・リーグはなぜ勝てないのか」が話題になります。
2026年は日本シリーズでもDeNAがソフトバンクに1勝もできずに敗れました。
ただ、「ずっとパが圧倒してきた」というイメージは、年度別の数字で見ると少し違って見えます。
この記事では、2005年からの交流戦の全成績と、日本シリーズの結果を並べて確かめます。
- パの強さはソフトバンク頼みなのか(編集部の予想)
- 交流戦21回分の年度別成績と4つの時期
- 2005〜2026年の日本一チーム一覧
- よく語られる理由のうち、確かめられたもの
【考察】パの強さはソフトバンク頼み?それともリーグ全体?
ここからは編集部の予想です。
答えは「舞台によって違う」です。
2026年を見る限り、交流戦の差はパ全体の力、日本シリーズの差はソフトバンクの力が大きい。
この2つを混ぜて語ると、セ・パの差を大きく見積もりすぎると考えます。
根拠1:2026年の交流戦は、パの5球団が勝ち越した
2026年の交流戦で14勝を挙げたのは西武・ソフトバンク・日本ハムの3球団でした(NPB公式)。
ロッテとオリックスも勝ち越し、負け越しは楽天だけです。
ソフトバンクを除いたパ5球団の対セ成績を計算すると、51勝35敗4分で勝率は約5割9分です。
2026年の交流戦に限れば、ソフトバンク抜きでも差がつく状態でした。
根拠2:日本一16回のうち9回がソフトバンク
交流戦が始まった2005年以降、日本シリーズは22回行われました(NPB公式)。
パの日本一は16回で、そのうち9回がソフトバンクです。
ソフトバンクを除くと、パの他球団は7回、セは6回。
日本シリーズに関しては、リーグの差というより1球団の強さが数字を押し上げています。
2010年以降の日本シリーズを「ソフトバンク一強時代」と表現すべきだと書いたコラムもあります(スプレッド)。
根拠3:選手の集め方もソフトバンクが突出している
2026年のドラフトの一覧を編集部で数えると、育成選手の指名はパが36名、セが15名でした(ベースボールキング)。
このうち15名がソフトバンクで、他のパ5球団は合わせて21名です。
支配下の指名はパ37名・セ39名とほぼ同じで、差は育成の枠に集中しています。
パ全体で育成の枠を多く使う傾向はありますが、その中でもソフトバンクの量は別格です。
4軍まで持つ組織づくりも報じられています(現代ビジネス)。
まとめると、18試合の交流戦ではリーグ全体の層が出て、4勝先取の日本シリーズでは頂点の1球団の力が出ると読みます。
セが追いつくには、両方に別の手当てが必要になるはずです。
交流戦の差を詰めるには、セの6球団それぞれの層を厚くするしかありません。
2027年からの指名打者制は、そのための出場機会の受け皿になり得ます。
一方、日本シリーズでソフトバンクを倒すのは、層よりも短期決戦の勢いと準備の勝負です。
2024年にはDeNAが、ソフトバンクに2連敗から4連勝して日本一になりました(ベースボールチャンネル)。
こうした例もあることから、編集部は日本シリーズの方が先に互角に戻る可能性があると見ています。
なお、これはあくまで予想で、球団やリーグが説明したものではありません。
2026年、セ・リーグが負け越した中身
2026年の交流戦は、セが39勝65敗4分でした。
パの勝ち越しは4年連続18度目で、優勝は14勝3敗1分けの西武です(共同通信(熊本日日新聞))。
個人成績をシーズン表彰と同じ項目(最高勝率を除く11部門)で見ると、10部門でパの選手がトップだったとデイリースポーツは伝えています(デイリースポーツ)。
セでトップに立ったのは、盗塁の巨人・浦田俊輔選手と、勝利数でパの3投手と並んだ阪神・高橋遥人投手です。
秋の日本シリーズでは、セ3位からクライマックスシリーズを6連勝で勝ち上がったDeNAが挑みました(NPB公式)。
しかしソフトバンクに4連敗し、ソフトバンクは2年連続13度目の日本一です(ベースボールチャンネル)。
2027年の交流戦を球場で見るなら、応援グッズを用意しておくと楽しみが広がります。
▼ パ・リーグ関連のグッズはこちらから
※在庫・価格は変動します。リンク先でご確認ください
交流戦21年の年度別成績
NPBが公開している「過去の対戦成績」を、年ごとに並べました(NPB公式)。
差は「パの勝ち数−セの勝ち数」で、編集部が計算しています。
| 年 | セ | パ | 差 |
|---|---|---|---|
| 2005 | 104勝 | 105勝 | パ+1 |
| 2006 | 107勝 | 108勝 | パ+1 |
| 2007 | 66勝 | 74勝 | パ+8 |
| 2008 | 71勝 | 73勝 | パ+2 |
| 2009 | 70勝 | 67勝 | セ+3 |
| 2010 | 59勝 | 81勝 | パ+22 |
| 2011 | 57勝 | 78勝 | パ+21 |
| 2012 | 66勝 | 67勝 | パ+1 |
| 2013 | 60勝 | 80勝 | パ+20 |
| 2014 | 70勝 | 71勝 | パ+1 |
| 2015 | 44勝 | 61勝 | パ+17 |
| 2016 | 47勝 | 60勝 | パ+13 |
| 2017 | 51勝 | 56勝 | パ+5 |
| 2018 | 48勝 | 59勝 | パ+11 |
| 2019 | 46勝 | 58勝 | パ+12 |
| 2020 | 中止 | ||
| 2021 | 49勝 | 48勝 | セ+1 |
| 2022 | 55勝 | 53勝 | セ+2 |
| 2023 | 52勝 | 54勝 | パ+2 |
| 2024 | 52勝 | 53勝 | パ+1 |
| 2025 | 43勝 | 63勝 | パ+20 |
| 2026 | 39勝 | 65勝 | パ+26 |
なお、1球団あたりの試合数は2005〜2006年が36試合、2007〜2014年が24試合、2015年以降が18試合です(勝敗と引き分けの合計から編集部が逆算)。
勝ち数の差は年をまたいで単純に比べられないため、パの勝率で時期を分けると、大きく4つになります。
- 2005〜2009年:パの勝率が4割8分9厘〜5割2分9厘の「拮抗」の時期
- 2010〜2019年:パの勝率5割5分以上が7回ある「パ優位」の時期
- 2021〜2024年:パの勝率が4割9分1厘〜5割0分9厘の「互角」の時期
- 2025〜2026年:パの勝率が5割9分4厘と6割2分5厘の「過去最高水準」の時期
2026年のパ+26は、この表の中で最も大きな差です。
勝率で見ても、パが65勝、セが39勝でパの勝率は約6割2分5厘。試合数の少ない18試合制の中でも、表の中で一番高い数字になりました。
日本シリーズの日本一チーム(2005〜2026年)
日本シリーズの結果も、NPBのバックナンバーから整理しました(NPB公式)。
| 年 | 日本一 | 相手 | 対戦成績 |
|---|---|---|---|
| 2005 | ロッテ(パ) | 阪神 | 4勝0敗 |
| 2006 | 日本ハム(パ) | 中日 | 4勝1敗 |
| 2007 | 中日(セ) | 日本ハム | 4勝1敗 |
| 2008 | 西武(パ) | 巨人 | 4勝3敗 |
| 2009 | 巨人(セ) | 日本ハム | 4勝2敗 |
| 2010 | ロッテ(パ) | 中日 | 4勝2敗1分 |
| 2011 | ソフトバンク(パ) | 中日 | 4勝3敗 |
| 2012 | 巨人(セ) | 日本ハム | 4勝2敗 |
| 2013 | 楽天(パ) | 巨人 | 4勝3敗 |
| 2014 | ソフトバンク(パ) | 阪神 | 4勝1敗 |
| 2015 | ソフトバンク(パ) | ヤクルト | 4勝1敗 |
| 2016 | 日本ハム(パ) | 広島 | 4勝2敗 |
| 2017 | ソフトバンク(パ) | DeNA | 4勝2敗 |
| 2018 | ソフトバンク(パ) | 広島 | 4勝1敗1分 |
| 2019 | ソフトバンク(パ) | 巨人 | 4勝0敗 |
| 2020 | ソフトバンク(パ) | 巨人 | 4勝0敗 |
| 2021 | ヤクルト(セ) | オリックス | 4勝2敗 |
| 2022 | オリックス(パ) | ヤクルト | 4勝2敗1分 |
| 2023 | 阪神(セ) | オリックス | 4勝3敗 |
| 2024 | DeNA(セ) | ソフトバンク | 4勝2敗 |
| 2025 | ソフトバンク(パ) | 阪神 | 4勝1敗 |
| 2026 | ソフトバンク(パ) | DeNA | 4勝0敗 |
2005〜2012年はパ5回・セ3回でしたが、2013〜2020年はパが8年続けて日本一でした。
一方、2021〜2024年の4年間はセが3度日本一になっています。
ここでも、交流戦と同じく2020年代前半はセが盛り返した時期だったことが分かります。
よく語られる理由はどこまで本当?
セが勝てない理由として、ネットでは指名打者制・育成力・球場の広さがよく挙がります。
確かめられた範囲で、ひとつずつ見ていきます。
指名打者制は、パが1975年から使ってきた制度です(NPBパ・リーグ略史)。
元ロッテ投手の小林至さんは、交流戦のパ優位を指名打者制による戦力差だと説明しました(ジェイキャストニュース)。
ただ、1975〜1999年の日本シリーズはほぼ五分だったとする反論もあります(スプレッド)。
上の年度別表のように差が大きく動く以上、制度だけで説明するのは難しいと言えます。
育成力は、育成指名の数に差があることは確認できました。
ただ、育成指名はセの球団も行っており、2026年も巨人は5名を指名しています。巨人には三軍もあります(ベースボールキング)。
「パだけが育成に熱心」ではなく、量の違いと見るのが正確です。
球場の広さは、リーグ単位で比べた公的なデータが見当たらず、判定を保留します。
12球場の広さは球場の大きさを比べた記事で詳しく紹介しています。
よくある質問
Q1. セ・リーグが交流戦で勝ち越したのは何回?
2005〜2026年の21回のうち、2009年・2021年・2022年の3回です。
2020年は新型コロナウイルスの影響で開催されませんでした。
Q2. 2026年にセで勝ち越した球団は?
巨人だけです。
10勝6敗2分で、12球団の中では4位タイ(ロッテと同率)でした。
DeNAは5勝13敗で、セの中で最も負け越しました。
Q3. ソフトバンクは日本一に何回なっていますか?
前身の南海・ダイエー時代を含めて13回です。
2026年は2年連続の日本一でした(NHK)。
Q4. セ・リーグの指名打者制はいつから?
2027年シーズンからです。
セ・リーグは2025年8月4日の理事会で正式に決め、2026年を準備のための猶予期間としていました(NPB公式)。
Q5. 冒頭の考察は確かな情報ですか?
いいえ、編集部の予想です。
勝敗や指名数は公式記録と報道で確かめていますが、その解釈は編集部の見立てです。
これから注目したい点
一番の注目は、2027年の交流戦です。
セが指名打者制を入れて初めての交流戦で、2021〜2024年のような互角の時期に戻るかが見どころになります。
日本シリーズについては、ソフトバンクを倒せる球団が出るかが焦点です。
2024年のDeNAのように、短期決戦でひっくり返す例もあります。
まとめ
- 2026年の交流戦はセの39勝65敗4分、表の中で最大の差
- セの勝ち越しは21回中3回、2021〜2024年は互角だった
- 交流戦の差はパ全体、日本シリーズの差はソフトバンクの比重が大きい
- 2027年のセの指名打者制で、差が縮むかが次の焦点
セ・リーグが勝てないと言われる背景には、リーグ全体の層の差と、ソフトバンクという1球団の強さの2つが重なっています。
年ごとの数字を追えば、差は固定されたものではありません。
2027年以降の交流戦で、セがどこまで差を詰められるかに注目です。

コメント