誰も作れなくなった畑を300枚。M.A.C.Orchardが集めた24ヘクタールの正体【日本のチカラ】

    【先に答え】この会社の畑は300か所以上にバラけています。

    足すと約24ヘクタール。
    番組情報は東京ドーム5.1個分と表現しています。
    その多くは、後継者がいないなどの理由で作れなくなった土地でした。

    広い1枚の農場ではありません。
    小さな畑を300枚かき集めた形です。
    放送は8月30日(日)午前3時30分、TOKYO MX「日本のチカラ」。

    本記事はプロモーションを含みます。

    • 借りている畑は300か所を超える
    • 合計で約24ヘクタール=東京ドーム5.1個分
    • 木の本数はおよそ4000本
    • エリアは南アルプス市飯野と韮崎市大草
    • 理由は地域の高齢化・後継者不足
    • 国の講評にも「遊休化の防止」の一文
    • 社長は飯野公一さん、放送時点で66歳
    • 放送は8月30日(日)3:30・TOKYO MX
    この記事の内容
    • 300という数字の重み
    • どのエリアの畑なのか
    • バラけた畑が回る仕組みの予想
    • 新しく就農する人への受け渡し

    農業では畑がまとまっているほど有利です。
    300か所に散っているのは、ふつうに考えればハンデでしかありません。
    まずは当ブログの予想からいきます。

    目次

    【予想】いい畑を選んだのではなく、来た話を断らないと決めていたとみる

    ここからは当ブログの予想です。
    効率の悪い分散を抱えられているのは、条件のいい土地を選り分けたからではなく、持ち込まれた畑を断らない前提で仕組みを整えたからではないかと考えます。
    選ぶ側ではなく、受ける側の設計という見立てです。

    根拠を10個挙げます。

    根拠その1。会社の自己紹介が「地域の中核」です。
    公式サイトの「あゆみ」は地域の中核となる農業を目指してという見出しから始まります。
    もうけより先に役割が置かれた文章です。

    根拠その2。貸し手の事情が全部同じです。
    番組情報は「後継者がいないなど、耕作できなくなった」畑と書いています。
    探しに行ったのではなく、持ち込まれた形です。

    根拠その3。地域の事情がそれを裏づけます。
    公式サイトによると、飯野地区や韮崎市大草地区では果樹をやめる農家が増えています。
    受け皿が1つできれば、話はそこに集まります。

    根拠その4。国もそれを評価しています。
    山梨県の発表には「近隣農地の借り入れによる遊休化の防止」とあります。
    偶然ではなく方針として認識されているわけです。

    根拠その5。省力化がハンデを打ち消します。
    低樹高仕立てなら脚立の上げ下げが減ります。
    1か所での作業が短ければ、移動の多さは致命的になりません。

    根拠その6。品目が3つに割れています。
    桃・ぶどう・柿で作業時期がずれるので、同じ日に全部の畑へ行く必要がありません。
    行き先が日ごとに絞れるのは、分散管理では決定的な条件です。

    根拠その7。18人という頭数があります。
    ひとりで300か所は無理でも、班に分ければ回せます。
    雇用を前提にした経営だから成立する規模です。

    根拠その8。やり方が統一されています。
    社長以外は全員が転職組で、それでも成り立っています。
    畑ごとに流儀が違えば破綻するので、どこでも同じ手順のはずです。

    根拠その9。20年かけて増やしています。
    起業した2001年の面積は2ヘクタールでした。
    一気に300枚を抱えたのではなく、回せるようになるたびに1枚足していったのでしょう。

    根拠その10。人に渡す出口があります。
    公式サイトによれば、独立する研修生に会社の紹介で農地を確保させています。
    全部を自社で抱え込まない出口があるから、入口を広く開けておけるのです。

    まとめると、断らない方針と省力化の組み合わせ。これが当ブログの予想です。
    公開資料からの推測であり、会社の公式説明ではありません。

    数字を並べてみる

    面積の話は単位が変わると分かりづらくなります。
    表にまとめました。

    項目数字
    借りている畑300か所以上
    合計の広さ約24ヘクタール
    言い換えると東京ドーム5.1個分
    木の数約4000本
    1枚あたり単純計算で800平方メートルほど
    スタート時2ヘクタール(2001年)

    1枚あたりを割り算すると800平方メートル前後。
    家庭菜園よりは広く、農場と呼ぶには狭いくらいです。
    つまり個人農家がやめた畑がそのまま積み重なった姿だと分かります。

    1枚あたりの平均面積は、公表されている「24ヘクタール」と「300か所以上」から当ブログが割り算した参考値です。実際の1枚の広さは公表されていません。

    ▼ シャインマスカットもこの産地です

    ※旬の時期は限られます。在庫・価格はリンク先でご確認ください。

    場所はどのあたり?

    公式サイトが地区名まで出しています。
    市を2つまたいでいます。

    地区説明
    南アルプス市 飯野地区会社の住所(飯野538番地)がある地元エリア
    韮崎市 大草地区市境を越えて管理しているエリア

    どちらの地区についても、公式サイトは同じ課題を書いています。
    高齢化と後継者不足で、果樹をやめる農家や規模を縮める農家が増えている、と。

    そのうえで「山梨県だけの問題ではなく日本全体の問題」とも述べています。
    300という数字の裏側にあるのは、地域が抱える課題そのものです。

    集めるだけで終わらせない

    借りた畑をずっと自社で持ち続けているわけではありません。
    新しく始める人へ橋渡しする動きもあります。

    公式サイトによると、これまでに20名超の研修生を受け入れ、3名が新規就農しました。
    うち2名は県外出身で農地を探すのが不利でしたが、会社の紹介で早く確保できたそうです。

    加えて機械を貸したり、畑の状態を見ながら作付計画の相談に乗ったりもしています。
    山梨県の指導農業士とアグリマスターの認定が、この動きを支えています。

    Q&A

    Q1. ちょうど300か所なの?

    番組情報の書き方は「300か所以上」です。正確な数は公表されていません。合計面積は約24ヘクタールとされています。

    Q2. 買ったの?借りたの?

    番組情報は「借り受けて」、山梨県は「近隣農地の借り入れ」と書いています。購入についての記載はないので、賃借が中心とみられます。

    Q3. 東京ドーム5.1個分ってどのくらい?

    番組情報が使っている例えです。約24ヘクタール=24万平方メートル。山梨県は果樹の経営体として「国内果樹産業では類を見ない」と表現しています。

    Q4. どうしてそんなに畑が空くの?

    公式サイトが挙げているのは高齢化と後継者不足。果樹をやめる農家や規模を縮める農家が増えており、南アルプス市飯野地区・韮崎市大草地区で目立つとしています。

    Q5. 移動時間だけで終わりそうだけど?

    そこを埋めているのが省力化と労力分散です。山梨県の受賞理由には低樹高仕立てや省力的な房作りが挙がっており、品目・品種を組み合わせて作業期をずらしています。ただし巡回の具体的なやり方は公表されていません。

    Q6. 木は何本あるの?

    公式サイトの「畑の環境について」に24ヘクタールに植えた4000本の樹木とあります。同じページでは、その木々が二酸化炭素を吸収する点にも触れています。

    Q7. 放送はいつ?

    2026年8月30日(日)午前3時30分〜4時00分、TOKYO MXです。回タイトルは「育休・大型連休あります〜山梨発!くだもの生産法人の農業改革〜」、制作は山梨放送。

    放送での見どころ予想

    畑の散らばり具合は映るとみています。
    主題は労働環境ですが、前提として広がりを見せないと規模が伝わらないからです。

    耕作放棄地の話は地域の高齢化とセットで語られるはずです。
    制作が山梨放送なので、地元の事情まで踏み込む可能性もあります。

    なお畑の数はこれからも動きます。
    この記事は放送前に出ていた資料にもとづくもので、番組の内容を保証するものではありません。

    おさらい

    M.A.C.Orchardが借りているのは300か所以上の畑、合計約24ヘクタール。
    東京ドーム5.1個分で、木は約4000本あります。

    集まったのは作り手がいなくなった畑でした。
    南アルプス市飯野地区と韮崎市大草地区が中心で、原因は高齢化と後継者不足です。

    断らない方針と省力化の合わせ技、というのが当ブログの予想です。
    放送は8月30日(日)午前3時30分・TOKYO MX。深夜なので録画がおすすめです。

    参考にしたページ

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