【結論】アルカディアの社長は10月23日の会見で、防災メールの配信サービスを再び止める可能性を否定しませんでした。今は全サービスが復旧していますが、メール以外の情報源も用意しておくと安心です。
- アルカディアは大阪府箕面市の防災情報配信サービス会社
- 一部サーバーは10月13日11時〜15日15時10分の約52時間停止した
- 社長は会見で「攻撃は今も続いている」と説明
- その後も一部機能の制限やAPI連携の停止が行われている
- 自分の自治体が対象かは自治体の公式サイトで確認できる
「防災メールがまた止まったら、避難情報はどうやって受け取ればいいの?」と心配する声が出ています。台風や大雨のシーズンに防災メールが届かないのは、多くの人にとって困る事態です。
この記事では、運営会社アルカディアの発表と報道をもとに、再停止の可能性・自分の自治体が対象かの確かめ方・メール以外の備えを整理します。最初に、今後どんな止まり方が考えられるか、編集部の予想をまとめました。
【考察】防災メールはまた止まる?
ここからは編集部の予想です。
編集部は、10月13日のように2日以上まとめて止まる事態はしばらく起きにくいものの、機能単位の短い制限や停止はこの先も起こりうると予想します。メールが一斉に届かなくなるより、「一部の連携だけ使えない」形の不具合が続くと読みます。理由は3つあります。
理由1:社長が再停止の可能性を否定しなかった
MBSによると、天白成一社長は会見で「他の脆弱性などを突かれて侵入があった場合、サービスを停止せざるを得ないという可能性は否定できない」と述べました(MBSニュース)。共同通信も、状況次第で配信サービスを再び止める可能性があると伝えています(共同通信(南日本新聞))。
ただし発言は「新たな侵入があった場合」という条件つきです。予定された停止ではない点は押さえておきたいところです。
理由2:復旧後は「機能ごとの制限」で対応している
全サービスが10月15日に戻った後も、同社は10月21日に一部機能を制限し、同じ日の夜に解除しました。10月22日には外部システムからのAPI連携を停止し、気象情報連携は影響なしと説明しています(アルカディア公式ブログ)。
サーバー全体を止めるのではなく、危ない部分だけを切り離すやり方に変わってきています。そのため次に何か起きても、全面停止より部分的な制限になる可能性が高いと読みます。
理由3:攻撃は続いているが、守りも厚くなっている
社長はサイバー攻撃を現在も受けていると説明しました(共同通信(南日本新聞))。一方で同社は、管理画面の2段階認証の設定依頼や、外部会社による脆弱性診断、第三者機関の調査を進めています(ITmedia NEWS)。
攻撃が続く以上、ゼロリスクとは言えません。ここまではあくまで編集部の予想であり、断定ではありません。だからこそ、防災メールだけに頼らない備えを今のうちに整えておく価値があります。
アルカディアとはどんな会社?防災メールが止まった経緯
アルカディアは大阪府箕面市のIT会社で、自治体向けの防災情報配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」を運営しています。防災メールのほか、安否確認システムなども提供しています(MBSニュース)。
同社が10月23日に公表した説明資料には、2026年9月末時点の導入状況(契約数)が載っています(アルカディア公式ブログ)。
| 導入先 | 契約数 |
|---|---|
| 官公庁 | 875件 |
| 自治体 | 715件 |
| 消防署 | 312件 |
| 警察署 | 22件 |
| 企業他 | 242件 |
| 学校 | 584校 |
10月11日に不審な挙動を確認し、不正アクセスが判明しました。同社は13日11時にraiden3・s2の2つのサーバーを緊急停止し、15日15時10分に復旧させています(箕面市)。箕面市では、この間市民安全メールと防災アプリ「ハザードン」からの配信が止まりました。
MBSは、影響を受けたのは15都道府県・366市区町村など計393団体と、20の府県警だと伝えています(MBSニュース)。停止中に災害が起きなかったのは幸いでしたが、仕組みの弱さが表に出た形です。
メールが止まっても情報を受け取れるよう、電池や手回しで動く防災ラジオを1台置いておくと備えになります。
▼ 防災ラジオはこちらから探せます
※電源方式や受信できる放送は製品ごとに異なります
自分の自治体が対象か確認する方法
同社の説明資料によると、住民への案内は個人情報保護法の目的外利用になるため、会社から直接のメール配信は行っていないとされています。対象かどうかは、住んでいる自治体の発表で確かめるのが基本です。
- 自治体の公式サイトで「防災メール」「不正アクセス」と検索する
- 防災メールの差出人にktaiwork.jpが含まれているか見る
- 自治体から届いたお詫び・お知らせメールを確認する
- 分からないときは自治体の防災担当課に問い合わせる
自治体によって状況はさまざまです。柏市は10月15日にメール配信を再開し、現時点で個人情報の漏えいは確認されていないと発表しました(柏市)。一方、静岡市は防災メールなどで延べ4万3030人分の漏えいを公表しています(静岡市 市長臨時記者会見資料)。
防災メールが止まったときの代わりの情報源
防災メールは便利ですが、1つの仕組みに頼りきると、今回のような停止で情報が途切れます。複数の経路を持っておくと、どれかが止まっても受け取れます。
| 用意しておきたい情報源 | 注意点 |
|---|---|
| テレビ・ラジオの災害情報 自治体の公式サイト・SNS 防災行政無線 気象庁の警報・注意報 | 停電時はテレビが使えない SNSは偽情報が混じる 屋内では無線が聞こえにくい 自分から見に行く必要がある |
同社は、X・Facebook・LINE・Yahoo防災アプリなどとの外部連携の設定を順次見直すとしています(アルカディア公式ブログ)。自治体のLINEやXも同じ仕組みから送られている場合があるため、まったく別の経路であるテレビ・ラジオを1つ持っておくと安心です。
防災メールの再停止に関するQ&A
Q1. 今、防災メールは届きますか?
同社は10月15日15時10分に全サービスが復旧したと発表しています。箕面市や柏市も配信を再開しました。ただし外部システムとのAPI連携など一部機能は制限中の場合があるため、細かな状況は自治体の発表で確認してください。
Q2. 次に止まるのはいつですか?
停止の予定は発表されていません。社長の発言は「新たな侵入があった場合」という条件つきです。この記事の考察では、全面停止より機能単位の制限が起こりやすいと予想しましたが、これは編集部の予想であり、断定ではありません。
Q3. 防災メールが止まったら、自治体から連絡はありますか?
今回は、箕面市や静岡市などが公式サイトで停止を告知しました。静岡市は登録者にお詫びと注意喚起のメールも送っています。メールそのものが止まっている間は届かないため、自治体の公式サイトを確認する習慣をつけておくと確実です。
Q4. 緊急地震速報も止まりますか?
今回の停止対象として発表されたのは、SpeeCAN RAIDENのraiden3・s2のサーバーです。緊急地震速報などが止まったという発表は、確認できた範囲ではありません。気になる場合は、スマホの緊急速報の設定がオンになっているか確認しておきましょう。
Q5. 防災メールの登録をやめるべきですか?
解除すると、正常に動いているときの避難情報も受け取れなくなります。登録は続けたうえで、テレビ・ラジオや自治体サイトなどを組み合わせるのが現実的です。不審なメールは開かず削除してください。
Q6. 被害の補償はありますか?
日本経済新聞は、賠償の方針を弁護士と相談中と伝えています(日本経済新聞)。具体的な内容は発表されていないため、続報を待つ段階です。
今後の見通し
同社は外部会社への脆弱性診断の委託や、SOC(サイバー攻撃を監視する専門組織)の導入検討を挙げています。アクセスログをもとに被害届も提出する予定です(アルカディア公式ブログ)。
自治体の側でも、委託先を見直すかどうかが今後の焦点になりそうです。第三者機関の調査結果と、各自治体の判断が次の注目点です。
まとめ
アルカディアの防災メールは、10月13日から約52時間、一部サーバーが停止しました。現在は復旧していますが、社長は新たな侵入があれば再び止める可能性を否定していません。
自分の自治体が対象かは自治体の公式サイトで確認できます。防災メールの登録は続けつつ、テレビ・ラジオなど別の情報源も用意しておくと、もしもの停止でも慌てずに済みます。

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