ゴカイの血が人を救う?代用血液の研究がどこまで来たか予想

    【結論】ゴカイの血は、臨床試験の段階まで来ています

    • 研究の中心はフランス
    • 2015年に試験開始と報じられた
    • 最初の対象は腎移植だった
    • 強みは血液型を選ばないこと
    • 普及はまだしていない
    • 関連番組は8月9日(日)深夜のEテレ
    この記事で分かること
    • 実用化はどこまで来ているか(予想)
    • ゴカイの血が選ばれた理由
    • 干潟という過酷な住まいのこと
    • 報道で確認できた数字
    • 番組の放送日時

    釣具屋さんで売られている、あのゴカイ。
    その血が人の医療に使えるかもしれない
    そんな研究が実際に進んでいます。
    どこまで現実の話なのか
    整理してみました。

    目次

    【予想】輸血の置き換えより、臓器を運ぶ場面が先に来る

    ここからは編集部の予想です。
    先に結論を書くと、この技術がまず広まるのは輸血ではなく、移植する臓器を運ぶ場面ではないかと見ています。

    理由その1:最初の試験が腎移植だった。
    報道によると、
    2015年に始まった臨床試験では
    腎移植の10例に使われたとされています(AFPBB News)。
    いきなり輸血ではなく、
    移植の分野から入っている。
    この順番には理由があると予想します。

    理由その2:体に入れる量が違う。
    輸血は本人の体に大量に入れます。
    一方、臓器の保存液なら
    体内に入る量はずっと少なくなる
    安全性を確かめる順番として、
    小さく試せるほうが先になるのは自然です。

    理由その3:解決したい困りごとがはっきりしている。
    移植では、臓器を取り出してから
    移すまでの時間との勝負になります。
    そのあいだ酸素を届けられれば、
    運べる距離が延びる
    効果が測りやすいぶん、
    導入が進みやすいと予想します。

    ただし、これは報道された情報からの推測です。
    実際の開発計画や承認の見通しは
    公表資料からは確認できませんでした

    なぜゴカイの血だったのか

    ポイントはヘモグロビンの置き場所です。
    人とゴカイでは、まったく違います。

    ヒトゴカイ
    置き場所赤血球の中血液に溶けている
    型合わせ必要不要とされる
    報じられた特徴酸素を多く運べる

    血液型を決めているのは
    赤血球の表面にある目印です。
    ゴカイはその赤血球を使っていないので、
    目印そのものがない。
    だから誰の体にも合わせやすいとされています。

    財経新聞の記事では、ゴカイのヘモグロビンが人の血液の40倍以上の酸素を運べると紹介されています。報道で示された数値であり、条件により変わる可能性があります。

    干潟という住まいが答えだった

    そもそも、なぜゴカイは
    そんな仕組みを持っているのでしょうか。
    答えは住んでいる場所にありそうです。

    • 潮が引けば水がなくなる
    • 泥の中は酸素が少ない
    • 1日に何度も条件が変わる
    • 逃げ場がなく耐えるしかない

    水がある間に酸素をため込み、
    干上がっている間はそれで持たせる。
    そういう暮らし方をしてきた結果、
    酸素を抱え込む能力が磨かれたと考えられています。
    人間の都合とは無関係に育った性質が、
    たまたま医療の要求と重なったわけです。

    番組では防災と脳の話も出るらしい

    サイエンスZEROの回タイトルには
    医療・防災・脳の解明と3つ並んでいます。
    医療については上のとおりですが、
    防災と脳については
    確認できる資料が見つかりませんでした

    想像で書くこともできますが、
    間違ったことを残しても仕方ありません。
    ここは放送を待つのが正解だと思います。
    ゲストは名古屋大学の自見直人講師です。

    よくある質問

    Q1. もう実際に使われているのですか?

    一般の医療としては普及していません
    報じられているのは臨床試験までです。
    いつ実用化されるかについても
    情報は見つかりませんでした。

    Q2. 何人くらいに使われたのですか?

    報道では、最初に腎移植の10例
    その後フランス全土で約60人
    試験に参加したとされています。

    Q3. ゴカイを大量に採るのですか?

    原料の調達方法については
    公表資料から確認できませんでした。
    養殖による供給が想定されると考えられますが、
    断定はできません

    Q4. 釣具屋のゴカイと同じ種ですか?

    ゴカイは多毛類の総称で、
    非常に多くの種類を含みます。
    研究に使われる種と
    市販されている種が同じとは限りません。

    Q5. 日本でも同じ研究はありますか?

    この分野ではフランスの取り組みが
    多く報じられています。
    日本国内の同種の研究については
    確認できませんでした

    Q6. 番組の放送はいつですか?

    2026年8月9日(日)23時30分から24時
    NHK Eテレです。
    司会は井上咲楽さんと浅井理アナウンサー。

    まとめ

    ゴカイの血が注目されているのは、
    ヘモグロビンを赤血球に入れていないから。
    型を合わせる必要がなく、
    報道では酸素を運ぶ量も多いとされています。

    ただし現状は臨床試験の段階です。
    干潟で生き延びるための工夫が、人の役に立とうとしている
    そう考えると、
    釣りエサの見え方も少し変わります。
    放送は8月9日(日)23時30分・Eテレです。

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