【結論】イタリアの成人は1975年から18歳、日本は2022年から。ただしどちらも18歳で全部解禁ではありません。
@ghkey02 Antonella Clerici, la figlia compie 18 anni “Non sono pronta”
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- 日本の成年年齢18歳は2022年4月1日から
- イタリアの成年年齢は1975年から18歳とされる
- 日本は飲酒・喫煙・公営競技が20歳のまま
- イタリアも上院の選挙権は2021年まで25歳だった
- 話題のきっかけになった発言
- 日本で18歳から変わること・変わらないこと
- イタリアで最近18歳に下がったもの
- 実感が違う理由という予想
きっかけは、イタリアの司会者が語った
「娘の18歳に、私は準備ができていない」という一言でした。
そこから18歳成人の中身を日本と比べてみます。
【考察】日本とイタリアで「18歳成人」の実感が違うのはなぜか
ここからは編集部の予想です。
「18歳で全部大人になる国」は、実はイタリアにも日本にもありません。
違いは制度の設計にあると読んでいます。
理由を5つ挙げます。
理由1:日本は20歳のまま残した項目が多い
日本は成年年齢を18歳に下げましたが、飲酒・喫煙・公営競技の年齢は20歳のままです(法務省)。
つまり見た目に分かりやすい「解禁」が18歳には来ません。
契約が一人でできるようになっても、日常の場面では変化が見えにくい設計です。
「18歳になっても何も変わらない」と感じやすい理由が、ここにあると考えます。
理由2:イタリアも「18歳で全部」ではなかった
イタリアの成年年齢は1975年から18歳とされています(イタリア民法典第2条第1項)。
約50年の歴史があるわけですが、それでも2021年の憲法改正まで、上院の選挙権は25歳以上に限られていました(イタリア政府 制度改革担当省)。
つまりイタリアでも、成人=全部できる、ではなかったということです。
制度が古いか新しいかは、実感の差の説明にならないと考えます。
理由3:日本には成人式という別の行事がある
法務省は、成人式について法律の決まりはなく各自治体の判断であり、多くの自治体が1月の成人の日前後に20歳を対象に実施していると説明しています(法務省)。
つまり日本では、法律上の成人と式典の対象年齢がずれることがあります。
節目の感覚が分散するぶん、18歳そのものの実感は薄まりやすい構造です。
理由4:制度の新しさは両国で50年近く違う
日本の18歳成人は2022年4月1日施行で、まだ数年です(法務省)。
対してイタリアは1975年からとされ、約50年の差があります。
法務省も「世界的にも,成年年齢を18歳とするのが主流です」と説明しており、日本のほうが後発でした(法務省)。
定着の度合いに差が出るのは自然だと考えます。
理由5:日本は「下げた側」で線引きが分かれた
法務省の資料では、成年年齢の引き下げに伴って18歳に変わるものと20歳が維持されるものが分けて整理されています(法務省)。
同じ資料の表記では、18歳へ変わったものが「等約130法律」、20歳が維持されたものが「等約20法律」です。
数のうえでは18歳側が圧倒的に多いのですが、生活の中で目に見える項目が20歳側に残ったのが特徴です。
だから「たくさん変わったのに、変わった気がしない」という状態になったと考えます。
まとめると、実感の差は制度の向きと中身の違いから説明できるというのが編集部の見立てです。
話題のきっかけになった発言
発言したのは、イタリアの公共放送Rai 1で長く昼の番組を担当してきた司会者アントネッラ・クレリチさんです。
娘のマエル・マルテンスさんが18歳になることについて、こう語ったと伝えられています。
Io non sono pronta per i 18 anni di mia figlia, lei è prontissima e continua a dirmelo e non so perché…
アントネッラ・クレリチ(ウルティメ・ノティツィエ・フラッシュ報道)
訳すと「私は娘の18歳に準備ができていません。娘のほうはすっかり準備ができていて、そう言い続けてくるのですが、理由が分かりません」となります(ウルティメ・ノティツィエ・フラッシュ)。
マエルさんは2009年2月21日生まれと伝えられており、
18歳になるのは2027年2月21日。
2026年9月の時点ではまだ17歳です。
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日本で18歳から変わること
法務省の説明では、民法の成年年齢には一人で有効な契約ができる年齢という意味と、父母の親権に服さなくなる年齢という意味があります(法務省)。
具体例として挙げられているのは次のものです。
- 携帯電話を購入する
- 一人暮らしのためのアパートを借りる
- クレジットカードを作成する
いずれも親の同意なしにできるようになるという意味です。
このほか、10年用一般旅券の取得や帰化の要件なども18歳に変わりました(法務省)。
女性の婚姻開始年齢も16歳から18歳に統一されています(法務省)。
20歳のまま残されたもの
ここが見落とされやすい点です。
法務省の資料には、「20歳が維持されるもの」という一覧があります。
| 項目 | 根拠となる法律 |
|---|---|
| 喫煙年齢 | 二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律 |
| 飲酒年齢 | 二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律 |
| 勝馬投票券の購入 | 競馬法 |
| 勝者投票券の購入 | 自転車競技法 |
| 勝舟投票券の購入 | モーターボート競走法 |
| 養子をとることができる年齢 | 民法 |
| 大型・中型免許等 | 道路交通法 |
| 猟銃の所持の許可 | 銃砲刀剣類所持等取締法 |
この一覧は法務省の資料「成年年齢の引下げに伴う年齢要件の変更について」に出ています(法務省)。
同じ資料の表記では、20歳が維持されるものは「等約20法律」とされています。
なお喫煙・飲酒の2法は、この引き下げに合わせて題名そのものが改められました。
イタリアで18歳に下がったのは上院の選挙権
イタリアの成年年齢は1975年から18歳とされており、日本より約50年早い時期からの制度です。
そのイタリアで2021年に変わったのは、成年年齢ではなく上院(Senato)の選挙権でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 改正 | 憲法的法律 2021年10月18日 第1号 |
| 対象 | 憲法第58条(上院の選挙権) |
| 変更前 | 25歳以上 |
| 変更後 | 18歳以上 |
| 官報 | 2021年10月20日付 第251号 |
この改正によって、18歳から25歳までの層が上院の選挙に投票できるようになりました(イタリア政府 制度改革担当省)。
それまでは25歳以上に限られていた権利で、新たに対象になったのは18歳から24歳の層です。
よくある質問
Q1. 日本の成年年齢はいつから18歳ですか
2022年4月1日からです。
法務省によると、この日の時点で18歳以上20歳未満だった人(2002年4月2日生まれから2004年4月1日生まれまで)は、その日に成年に達した扱いになります。
2004年4月2日生まれ以降は、18歳の誕生日に成年に達します。
Q2. 18歳になればお酒は飲めますか
飲めません。
飲酒・喫煙の年齢は20歳のまま維持されています。
公営競技(競馬・競輪・オートレース・ボートレース)の投票券購入も同じく20歳からです。
Q3. 成人式は18歳で行うのですか
自治体によります。
法務省は、成人式の時期や在り方に法律による決まりはなく、各自治体の判断で実施されていると説明しています。
多くの自治体では1月の成人の日前後に20歳を対象としてきました。
Q4. どうして日本は18歳に引き下げたのですか
法務省は、憲法改正国民投票の投票権年齢や公職選挙法の選挙権年齢が18歳と定められてきた流れを挙げています。
そのうえで「世界的にも,成年年齢を18歳とするのが主流です」と説明しています(法務省)。
日本の成年年齢は明治9年以来20歳でした。
Q5. マエルはもう18歳になったのですか
いいえ、まだです。
イタリアの媒体によると2009年2月21日生まれで、18歳になるのは2027年2月21日。
2026年9月時点では17歳です。
本人は芸能活動をしている人物ではないため、この記事では私生活には踏み込みません。
Q6. この記事の考察は公式の見解ですか
いいえ、考察セクションは編集部の予想です。
法令や施行日は法務省とイタリア政府の資料をもとにしていますが、
「実感が違う理由」は制度の中身から読んだ見立てにすぎません。
これから変わりうるところ
日本側で今後の論点になりやすいのが成人式の対象年齢です。
法務省の説明でも、18歳を対象とするのか、高校3年生の1月という受験シーズンに実施するのかといった課題が指摘されています。
もう一つは消費者被害への対応です。
18歳・19歳が親の同意なく契約できるようになったことで、
契約の知識をどう身につけるかが課題として挙げられています。
イタリア側については、上院の選挙権が18歳に下がってから日が浅い状況です。
新たに対象となった18歳から24歳の層の投票行動がどう表れるかは、
今後の分析を待つことになります。
まとめ
イタリアの司会者アントネッラ・クレリチさんの
「娘の18歳に準備ができていない」という発言から、
日本とイタリアの18歳成人を比べました。
日本は2022年4月1日施行で、契約が一人でできるようになる一方、
飲酒・喫煙・公営競技は20歳のままです。
イタリアの成年年齢は1975年から18歳とされ、日本より約50年早い制度です。
それでも上院の選挙権は2021年まで25歳でした。
つまりどちらの国も「18歳で全部解禁」ではないという点が要点になります。

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