【結論】決め手は免許より猟友会での約2年でした。小諸市の実例から見えます。
- 2026年度に採用された人は免許取得から約2年かけている
- 選考は書類選考+面接審査だった
- 採用時の身分は「集落支援員」=会計年度任用職員
- わな猟だけの職員も現役で活動している
- 公務員ハンターになるまでの4ステップ
- 小諸市が2026年度に採用したときの実際の日程
- 免許の区分と、どれを取ればいいのか
- 求人情報の探し方
「クマ対策の公務員」という仕事に興味を持つ人が増えています。
8月4日にはテレビ東京が長野県小諸市の現場を放送します。
ではこの職に就くには何が必要なのか。
実際に採用された人の経歴から逆算してみます。
【予想】採用の決め手は免許ではなく「地元とのつながり」だとみています
ここからは編集部の予想です。
結論を言うと、免許は入場券にすぎず、実際に効いたのは猟友会で過ごした約2年だったと考えています。
根拠1:合格者が免許取得後すぐ応募していない
2026年度に採用された児玉翔さん(32歳)が狩猟免許を取ったのは2024年。
市の職員になったのは2026年4月です(NBS長野放送)。
その間、地元の猟友会に入って活動していました。
免許を取ってすぐ役所に応募した、という話ではないわけです。
根拠2:仕事そのものが猟友会との連携を前提にしている
先輩の桜井優祐さんは、新人への期待をこう述べています。
「うまく地元のハンターさんと連携取りながら捕獲をすすめてもらえたらいいかな」。
ガバメントハンターは1人で完結する仕事ではなく、
地域の猟友会との橋渡し役でもあります。
その関係が既にできている人は、着任初日から動けます。
根拠3:採用された人は市内在住だった
児玉さんは市内南ヶ原の住民です。
語られた動機も「地元のために狩猟免許を生かせないか」でした。
どの山にどの獣道があるか、
どの地区でどんな被害が出ているか。
この土地勘は、試験では測れないが現場では決定的です。
ただし市が居住地を条件にしたという発表はなく、
以上は採用結果からの推測にすぎません。
あくまで予想としてお読みください。
公務員ハンターになるまでの4ステップ
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①狩猟免許 | 都道府県が実施する試験に合格する。網猟・わな猟・第一種銃猟・第二種銃猟の区分から選ぶ |
| ②銃の所持許可 | 猟銃を持つ場合は警察の許可が別途必要(免許とは別制度) |
| ③猟友会で活動 | 地元の猟友会に入り、実地経験と人脈をつくる |
| ④自治体に応募 | 募集が出たら応募。小諸市は書類選考と面接審査を実施 |
小諸市の2026年度採用スケジュール
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2025年9月 | (背景)緊急銃猟制度がスタート |
| 2025年12月 | 小諸市が募集を開始 |
| 選考期間 | 書類選考・面接審査 |
| 結果 | 市内南ヶ原の児玉翔さんを採用 |
| 2026年4月 | 農林課に着任。市のガバメントハンターは3人体制に |
市が募集理由として挙げたのは、
農作物被害などへの現場初動対応力と、
緊急銃猟制度への組織的な対応力の強化でした(コミュニティテレビこもろ)。
制度改正が採用を生んだ形です。
どの免許を取ればいいのか
小諸市の3人の内訳が参考になります。
| 桜井優祐さん(41歳) | わな猟+銃猟 |
| 佐藤勝弥さん(29歳) | わな猟のみ |
| 児玉翔さん(32歳) | わな猟+銃猟 |
注目したいのは、わな猟だけの職員も現役で活動している点です。
シカやイノシシの日常的な管理はわなが主力だからです。
実際、小諸市ではニホンジカの捕獲数が年間約7倍に伸びたと報じられています(関西テレビ)。
ただしクマ対応まで担うなら銃猟免許が要ります。
2026年度の増員で銃を扱える職員が1人から2人になったのは、
緊急銃猟制度に備えた体制強化と読めます。
これから目指すなら、両方を視野に入れるのが現実的でしょう。
就いたあとに待っている仕事
採用されたら何をするのか。
報道から拾える範囲でも、業務は大きく3つに分かれます。
1つ目は山の仕事。
獣道を読みながらわなを設置し、確認して回ります。
やぶの中でイノシシの足跡をたどる場面もあります。
整備された道ばかりではないので、体力は前提条件です。
2つ目は住民対応。
「畑のあぜを踏まれて、どうにかならないか」
といった相談が電話で入ります。
現場に出向いて状況を確認し、対策を説明する。
行政の窓口としての顔も必要です。
3つ目が意外と重い事務仕事です。
動物の捕獲許可の手続き、国の補助金の申請。
狩猟の経験があっても、これは新しく覚えることになります。
ハンターの技術と役所の実務、その両方を1人で回すのがこの職の実像です。
加えて、危険もあります。
共同通信の配信記事は小諸市の桜井さんを取り上げ、
クマと至近距離で対峙した経験とともに
「危険と隣り合わせ」「デスクワークとの二重負担」という言葉を並べました。
目指すなら、この両面を知ったうえで判断したいところです。
よくある質問
Q1. 求人はどこで探せばいいですか?
自治体の公式サイトにある職員募集ページが基本です。小諸市も会計年度任用職員の募集を市のオフィシャルサイトで公開しています。年中掲載されているわけではないので、定期的に確認する必要があります。
Q2. 公務員試験は必要ですか?
小諸市の例では書類選考と面接審査のみでした。採用形態が会計年度任用職員のため、正規職員の採用試験とは別の枠組みです。自治体ごとに異なります。
Q3. 女性でもなれますか?
狩猟免許にも自治体の採用にも性別の要件はありません。ただし小諸市の3人については性別に関する公表がないため、本記事では言及しません。
Q4. 副業として狩猟をするのとは違いますか?
違います。ガバメントハンターは自治体の職員として鳥獣対策を担う立場です。猟友会に依頼する従来の方式と異なり、現場判断から捕獲まで行政内部で完結できる点が特徴とされています。
Q5. 何歳まで働けますか?
年齢の上限は公表されていません。小諸市の3人は2026年4月時点で29歳・32歳・41歳です。体力は求められますが、経験の蓄積も重視される仕事だと言えます。
Q6. 収入はどれくらいですか?
小諸市の支給額は公表されていません。8月4日のテレビ東京「世の中お金で見てみよう」が給与や手当を深掘りすると告知しており、そこで明らかになる可能性があります。
これからどうなる?
環境省はクマ対策として約34億円を補正予算案に計上し、
ガバメントハンター雇用の人件費を含めました(NHK)。
長野県でも2025年10月、県議会の有志が知事に導入を要望しています。
つまり募集は今後増える方向です。
ただし採用が決まってから免許を取るのでは間に合いません。
先に免許を取り、猟友会で経験を積んでおく。
児玉さんが2年かけて歩いた道が、
そのまま準備の見本になります。
まとめ
公務員ハンターになる流れは、
狩猟免許→(必要なら銃の所持許可)→猟友会で活動→自治体に応募。
小諸市の実例では、免許取得から採用まで約2年でした。
免許はスタート地点にすぎず、
地域とのつながりが効いてくる仕事です。
実際の現場は8月4日(火)23時06分、テレビ東京で。

コメント