【結論】2026年のサンマが小さいのは、来遊量の予測が2003年以降で最少だからです。花咲港の初水揚げでは1匹20〜60グラム台が中心で、値段は1キロ162円から高値1458円まで大きく開きました。
- 棒受け網漁は8月10日に解禁、根室・花咲港から29隻が出漁
- 8月13日に小型船2隻が初水揚げ。魚体は20〜40グラム台で競り値は1キロ162円〜302円
- 8月15日に主力の大型船が約7トンを水揚げ。1匹平均50〜60グラム、高値は1キロ1458円
- 水産庁の予測では今漁期の推定分布量が42万9000トン(前年109万9000トン)
- 8月17日に約40隻・約200トンの水揚げが予定され、ここが最初の分かれ目
秋の味覚として一番に名前が挙がるサンマですが、2026年は「小さい」「高い」という言葉が漁の初日から並びました。店頭に並ぶ前の段階で、すでに1匹の重さが例年の半分ほどになっています。
この記事では、初水揚げで実際についた値段、魚体が小さい理由、そしていつごろ値段が落ち着くのかという見通しまでを整理します。
【考察】サンマの値段は9月後半に一度落ち着くと読みます
結論から書きます。2026年のサンマは、8月いっぱいは高値と小型が続き、9月後半に一度値段が落ち着きます。ただし落ち着くと言っても、豊漁だった年の水準まで戻る形ではありません。「1匹100グラム前後で、去年よりやや高い」あたりが今年の着地点だと私は読みます。
理由1:8月17日にまとまった量が入る予定がある
今の高値は、量が極端に少ないことで生まれています。8月13日の初水揚げは小型船2隻でバラ積み100キロと発泡スチロール13箱、8月15日の大型船も1隻で約7トンでした。市場に出る絶対量が少なければ、値段は上を向きます。
ところが8月17日には、大型船と小型船をあわせて約40隻が帰港し、約200トンが水揚げされる見込みと報じられています(HTB北海道ニュース)。7トンと200トンでは桁が違います。ここで供給が一気に増えるため、初水揚げの高値がそのまま店頭価格になるとは考えにくいと見ています。
理由2:大型船の水揚げで130グラム級がすでに出ている
魚体の話です。8月13日の小型船は20〜40グラム台でしたが、8月15日の大型船は1匹平均50〜60グラムで、約130グラムの大きめの個体も獲れています(HTB北海道ニュース)。
小型船は沿岸寄り、大型船は沖合まで出ます。沖に出るほど大きい個体が獲れているという並びは、群れの本体がまだ沖にいる状況と重なります。漁が本格化して大型船の割合が増えれば、平均の魚体は上がっていきます。
理由3:それでも「安い年」にはならない
一方で、量そのものの回復は期待しにくい状況です。水産庁が7月28日に公表した予測では、今漁期の推定分布量は42万9000トンで、前年の109万9000トンから大きく減り、比較可能な2003年以降で最も少ない水準でした(時事ドットコム)。
さらに、主に漁獲対象となる1歳魚の推定割合が17.2%と、前年の59.6%から落ち込んでいます(時事ドットコム)。育った個体の比率が低いため、「数も少なく、粒も小さい」という前提は漁期を通して変わりにくいと考えます。
この読みが外れる形も書いておきます。漁場が沖のまま近づかず、小型船中心の水揚げが9月も続いた場合です。その場合は1キロ300円前後の小型が並び続け、大きいサンマだけが高値のままという二極化が秋まで残ります。あくまで予想であり、断定ではありません。
初水揚げの値段と魚体|8月13日と15日で何が違ったか
今年の棒受け網漁は8月10日に解禁となり、花咲港からは29隻が出漁しました(北海道ニュースUHB)。そこから最初の水揚げまでの流れを表にまとめます。
| 日付 | 船 | 水揚げ量 | 魚体 | 競り値(1キロ) |
|---|---|---|---|---|
| 8月13日 | 小型船2隻 | バラ積み100キロ+発泡13箱 | 20〜40グラム台 | 162円〜302円 |
| 8月15日 | 大型船1隻 | 約7トン | 平均50〜60グラム(最大約130グラム) | 302円〜1458円 |
| 8月17日 | 約40隻(予定) | 約200トン(予定) | 未確定 | 未確定 |
13日の初水揚げでは、バラ積みのサンマが1キロ162円、発泡ケース入りの高値が1キロ302円でした。地元の鮮魚店では1盛10尾前後で198円という値段も付いています(釧路新聞)。
15日は主力の大型船が入り、競り値は1キロ302円から高値1458円まで開きました(北海道新聞デジタル)。同じサンマでも、魚体の大きさで単価が4倍以上変わる状況です。
生のサンマが手に入りにくい時期は、干物や缶詰で秋の味を先に楽しむ方法もあります。保存が利くため、生サンマの相場が落ち着くまでの間に置いておく形にも向きます。
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サンマが小さい理由|群れが日本の近海まで来ていない
魚体が小さい背景として現場から挙がっているのは、群れが日本の近海まで到達していないという見方です。「サンマが来遊しても日本の近海まで到達しない。日本の沖を南下するイメージ」という懸念が示されています(北海道ニュースUHB)。
サンマは回遊しながら育つ魚です。日本の沿岸に近づく前に沖を通り過ぎてしまうと、漁場が遠くなり、燃料も時間もかかります。そのうえ獲れる個体は成長しきっていない小型が中心になります。
数字の面でも裏付けがあります。今年の来遊量は2025年と比べて6割以上少ないと予測され、1匹あたりの重さも100〜110グラムと、2025年の110〜160グラムより小ぶりになる見通しでした(北海道ニュースUHB)。
現場の声|「今まで見たことないようなサイズ」
初水揚げの日、現場からは戸惑いの声が出ています。「第3宝春丸」機関長の向井雅彦さんは「浦幌沖で操業した。サイズは小さい。これから捕れたらいいと思う」と話しました(釧路新聞)。
鮮魚店の浅野昌英社長も「今まで見たことないような(小さい)サイズ。本番はこれからで期待している。とにかく大きいサンマが捕れてほしい」と語っています(釧路新聞)。
両者に共通しているのは、「今の数字で決まりではない」という受け止め方です。別の漁業者も「始まったばかりなのでまだ分からない」と話しており、現場は8月後半から9月の漁を見ています。
過去には正反対の年もありました。1973年の大漁時には1匹2円まで値が下がり、市民に無料で配られたことがあります(北海道ニュースUHB)。サンマの相場は、年によってここまで振れ幅がある魚です。
誤解しやすい点|「1キロ1458円」は1匹の値段ではありません
今年の報道で数字を読み違えやすい箇所が2つあります。
1つ目は単位です。1458円は1キロあたりの競り値で、1匹の値段ではありません。1匹50グラムなら、1キロには20匹前後入ります。1匹に換算すると70円台という計算になります。
2つ目は初競りの高値と店頭価格を同じものとして見ないことです。初競りは量が少ない時期のご祝儀相場が乗ります。実際、同じ日の競りでも下は1キロ302円からで、高値だけを取り出すと相場を実際より高く見てしまいます。
サンマ2026年のよくある疑問Q&A
Q1. 2026年のサンマはいつから店頭に並びますか
棒受け網漁は8月10日に解禁され、8月13日に花咲港で初水揚げがありました。地元の鮮魚店にはその日のうちに並んでいます。全国の店頭に本格的に出回るのは、まとまった量が水揚げされる8月17日以降が目安です。産地や流通経路によって時期は前後します。
Q2. 今年のサンマはどのくらい小さいですか
初水揚げでは20〜40グラム台、大型船が入った15日は平均50〜60グラムでした。水産庁の予測でも今年は1匹100〜110グラムで、110〜160グラムだった2025年より小ぶりとされています。漁が本格化すれば平均は上がる見込みですが、去年より小さい年になる点は変わりにくい状況です。
Q3. サンマの値段はこれから下がりますか
8月17日に約200トンの水揚げが予定されており、量が増えれば初水揚げの高値からは下がる可能性があります。ただし今漁期の推定分布量は42万9000トンと2003年以降で最少の水準で、豊漁の年のような安値までは見込みにくい状況です。この見通しは編集部の予想で、確定した情報ではありません。
Q4. なぜ今年は来遊量が少ないのですか
現場からは、群れが日本の近海まで到達せず沖を南下しているとの見方が示されています。数字の面では、漁獲の中心となる1歳魚の推定割合が17.2%と前年の59.6%から落ち込んでいる点が挙げられます。育った個体そのものが少ない年にあたります。
Q5. 小さいサンマはおいしくないのですか
大きさと味は別の話です。小型は脂の乗りが控えめになりやすい一方、塩焼きよりも南蛮漬けや唐揚げ、煮付けのほうが向くという使い分けができます。骨まで食べやすい大きさでもあるため、調理法を変えて楽しむ選び方があります。
Q6. 生のサンマが高いときはどうすればよいですか
干物や缶詰は、生の相場が上がっている時期でも価格が動きにくい傾向があります。生の相場が落ち着くまでの間をつなぐ選択肢として使えます。冷凍のサンマも通年で流通しています。
今後の見通し|8月17日の約200トンが最初の分かれ目
次に注目したいのは8月17日の水揚げです。大型船と小型船をあわせて約40隻が帰港し、約200トンが水揚げされる予定と報じられています。ここで魚体が50グラム台のままか、100グラム台に乗るかで、秋の相場の形が見えてきます。
9月に入ると、漁場は三陸沖へ南下していきます。例年であれば、この時期に脂の乗った個体が増えます。今年は群れが沖を通っているとの見方があるため、南下してからの漁がどうなるかが焦点になります。
買う側としては、値段だけで判断せず1匹の重さを見て選ぶ方法が現実的です。同じ「サンマ1匹いくら」でも、50グラムと130グラムでは中身が倍以上違います。
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まとめ
2026年のサンマは、推定分布量42万9000トンという2003年以降で最少の予測のもとで漁が始まりました。花咲港の初水揚げは魚体20〜40グラム台、大型船が入った15日でも平均50〜60グラムで、例年より小さい状態が続いています。
値段は1キロ162円から高値1458円まで開きました。1キロあたりの単価であり、1匹の値段ではない点、そして初競りの高値がそのまま店頭価格にはならない点は、押さえておきたいところです。
8月17日には約200トンの水揚げが予定されています。量が増えれば高値は落ち着き、魚体が上がれば選択肢も広がります。9月後半に一度相場が落ち着くという見通しは編集部の予想であり、断定ではありません。実際の値段は、その日の店頭で確かめながら選んでみてください。

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