【結論】福島令子さんは、盲ろうの息子と話すために「指点字」を生み出した母親です。専門家ではなく、洋裁を学んだ人でした。
- 1933年(昭和8年)静岡県生まれ。読み方は「ふくしま れいこ」
- 1941年に中国・青島へ渡り、終戦の前年に帰国している
- 持っている資格は洋裁の初級教員免許。福祉や教育の専門家ではない
- 1962年に智さんを出産。智さんは3人目の子ども(三男)
- 書き続けた日記が、のちに息子の博士論文の資料になった
- 映画『桜色の風が咲く』では小雪さんが令子さんを演じている
「ハートネットTV」に出る福島智さんを調べていくと、必ず指点字という言葉に行き当たります。
そしてその考案者が、母親の福島令子さんです。
この記事は令子さんについてまとめました。
- 福島令子さんの生い立ちと年齢
- 息子の失明を確かめた方法
- 日記がたどった意外な行き先
- 映画で描かれた場面
【予想】素人の記録が、専門家の制度を追い越した理由
ここからは当ブログの予想です。
指点字は、いま全国の盲ろう者に知られる方法になっています。
それを作ったのが、研究機関でも学会でもなく、一人の母親でした。
予想の結論はこうです。
令子さんは「困っている本人がすぐ隣にいた」という条件を持っていた唯一の人だったのではないか。
そう見る手がかりを6つ挙げます。
手がかり1:出発点が「とっさの思いつき」だった
指点字については、「そのとっさの思いつきを基に改良が加えられ、盲ろう者が用いる即時のコミュニケーション手段の一つとして普及するに至った」と説明されています(nippon.com)。
研究計画から始まったものではありません。
目の前で話が通じない、という状況から出ています。
手がかり2:確かめ方が具体的だった
3歳の智さんが右目を失明したとき、令子さんは家に帰ってすぐ冷蔵庫のイチゴで確かめました。
好物のイチゴを一番上の棚に置いて場所を答えさせ、次に見えるほうの目に眼帯をして下の棚へ移してから同じ質問をしています(致知出版社 WEB chichi)。
答えは「同じところにあるよ」でした。
手がかり3:日記を止めなかった
令子さんは、長い年月にわたって日記をつけていました。
智さん本人が「博士論文を制作する関係で、私の研究室に送ってもらった母の日記を調べたら、あれは昭和41年の5月でした」と語っています。
家庭の日記が、40年以上あとに学術研究の一次資料になったということです。
手がかり4:記憶のずれが、記録で見えるようになった
イチゴの場面について、令子さんは智さんが母を悲しませないために見えるふりをしたと受け取りました。
ところが智さんは「単に、何でもいいからイチゴが食べたかったんじゃないでしょうか」と述べています。
親子で解釈が違う。
ここは当ブログの見立てですが、記録があるからこそ、こういう突き合わせが成立しているのだと思います。
手がかり5:受賞が親子そろってだった
1996年の吉川英治文化賞は、令子さんと智さんの共同受賞でした。
どちらか一方の功績にされていません。
手がかり6:映画の主人公が母のほうだった
2022年公開の映画『桜色の風が咲く』は、智さんの成長を見守る母・令子が主人公という作りです。
盲ろう当事者の物語ではなく、そばにいた人の物語として作られました。
この立て方自体が、令子さんの果たした役割の大きさを示していると見ています。
ここから先は予想です。
8月24日の放送は智さん本人のインタビューで、令子さんの出演案内はありません。
ただ指点字の話題が出れば、考案の経緯にも触れると見ています。
以上はあくまで当ブログの予想です。
令子さんが「隣にいたから作れた」と語った記述は見つかっていません。
プロフィールと年齢
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | ふくしま れいこ |
| 生年 | 1933年(昭和8年) |
| 出身 | 静岡県 |
| 1941年 | 中国・青島へ渡る |
| 帰国 | 終戦の前年 |
| 学歴 | 高校を2年で中退(病気療養)→ 福知山文化服装学院 |
| 資格 | 洋裁の初級教員免許 |
| 著書 | 『さとしわかるか』(朝日新聞出版) |
年齢は1933年生まれという記載だけなので、2026年時点では92歳または93歳にあたります。
また、智さんは三男として生まれています。
令子さんにとっては3人目の子どもでした。
令子さんの記録を読んでみたい方に、関連書のリンクを置いておきます。
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母が見ていた、失明までの経過
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 1歳 | 兆候が出て、毎日おんぶして通院。入院も経験 |
| 3歳 | 右目を失明。イチゴで母が確認 |
| 4歳 | 交感性眼炎を避けるため、右目の摘出手術で入院 |
| 9歳 | 左目も失明 |
| 14歳・18歳 | 聴力を失い、18歳で全盲ろうとなる |
右目の摘出については、令子さんが「私はそんな残酷なこととてもできんと思って、1年間悩んだんですよ」と語っています。
左目の進行は「真綿でギューッと絞めつけられるみたいに」という言葉で表現されました。
それでも令子さんは、「智は9歳まで見える世界に置いていただいたんや、と神様に感謝しました」と続けています。
通院の中で、生後すぐに目を失う子もいることを知ったからだと語られています。
映画と、実際の記録の対応
| 映画で描かれたこと | 記録で確認できること |
|---|---|
| 指点字を思いつく場面 | 「とっさの思いつき」から改良され普及した、と説明されている |
| 18歳の智が涙を流す場面 | 本人は「実際の僕は泣かなかった」と述べている |
| 同級生が口ずさむ曲 | 智さんが作詞作曲した曲の一部だと本人が明かしている |
| 主人公は母 | 作品の主人公は令子(演:小雪) |
映画の基本情報も整理しておきます。
題名は『桜色の風が咲く』、公開は2022年11月4日、監督は松本准平さん。
令子役が小雪さん、18歳の智役が田中偉登さんです。
公開初週末にはミニシアターランキング1位を記録したと報じられています。
まちがえやすいところ
| よくある思い込み | 実際 |
|---|---|
| 指点字を作ったのは智さん | 考案者は母・令子さん |
| 令子さんは福祉の専門職 | 持っているのは洋裁の初級教員免許 |
| 智さんは一人っ子 | 三男 |
| 映画の主人公は智さん | 主人公は母・令子 |
| 題名は「風が吹く」 | 正しくは『桜色の風が咲く』 |
Q&A
Q1. 名前の読み方は?
ふくしま れいこさんです。
Q2. いま何歳ですか?
1933年(昭和8年)生まれなので、2026年時点で92歳か93歳です。
誕生日が公表されていないため、どちらかまでは確定できません。
Q3. 指点字はどういうものですか?
点字タイプライターのキーを打つ要領で、相手の指をタップする方法です。
令子さんが考えたものが改良され、盲ろう者のコミュニケーション手段のひとつとして広まりました。
Q4. 令子さんの本はありますか?
『さとしわかるか』(朝日新聞出版・2009年)があります。
Q5. 映画はどこで見られますか?
『桜色の風が咲く』は2022年11月4日に劇場公開された作品です。
現在の配信状況は変わるため、各サービスで確認してください。
Q6. 放送はいつですか?
2026年8月24日(月)夜8時00分〜8時30分、NHK Eテレ「ハートネットTV」です。
出演するのは息子の福島智さんです。
おわりに
福島令子さんは、盲ろうになった息子と話すために指点字を生み出した母親です。
1933年に静岡で生まれ、洋裁の初級教員免許を持ち、1962年に3人目の子として智さんを産みました。
3歳の失明は冷蔵庫のイチゴで確かめ、そのあとも日記を書き続けました。
その日記は、数十年後に息子の博士論文の資料になっています。
放送は2026年8月24日(月)夜8時、NHK Eテレです。

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