【結論】阪神の年俸合計は1年で約11.6億円増えました。親会社のスポーツ事業の営業利益の約9%で、優勝をはさんだ利益の振れ幅と同じくらいの規模です。
- 年俸合計は約35億9千万円→約47億5千万円
- 平均年俸は12球団で2位に上昇
- 2025年度のスポーツ事業の営業利益は124億円
- 利益の振れ幅は1年で11億〜23億円
- 年俸の増加は親会社の利益にとってどのくらいの重さか
- 阪神の年俸が上がった経緯
- 優勝の年と翌年の決算の差
- 「強すぎると困る」説との関係
ここ数年で、阪神の選手の年俸は大きく上がりました。
SNSでは、強くなるほど人件費がかさみ、親会社が困るという趣旨の話まで出ています。
では、その増え方は親会社の利益と比べてどのくらいの大きさなのか。
選手会の年俸調査と決算の数字を並べて、金額の規模感を確かめます。
【考察】年俸11.6億円増は親会社の利益にとってどのくらいの重さか
ここからは編集部の予想です。
先に答えを書くと、
優勝するかどうかで動く利益の幅と、ほぼ同じ重さと読みます。
利益全体から見れば1割弱ですが、
1年分の浮き沈みに匹敵する金額です。
そう考える理由を3つ挙げます。
理由1:増加額はスポーツ事業の営業利益の約9%
日本プロ野球選手会の調査では、阪神の支配下選手の年俸合計は
2025年が35億9,560万円、2026年が47億5,100万円です(日本プロ野球選手会)。
差は11億5,540万円です。
阪急阪神ホールディングスのスポーツ事業は、2025年度に営業利益124億円を出しています(阪急阪神ホールディングス決算補足説明資料)。
割り算をすると、年俸の増加は営業利益の約9.3%にあたります。
利益全体の中では1割に届かない大きさです。
理由2:優勝をはさんだ利益の振れ幅は11億〜23億円
一方で、スポーツ事業の営業利益は年度ごとに大きく動いています。
2023年度の112億円から2024年度は11億円減、2025年度は23億円増でした(中日スポーツ)。
2026年度の予想も13億円減です(阪急阪神ホールディングス決算補足説明資料)。
年俸の増加11.6億円は、この1年ごとの振れ幅とほぼ同じ規模です。
利益全体で見ると小さく、変動幅で見ると大きい。
どちらの物差しで見るかで、印象が大きく変わる金額と言えます。
理由3:年俸の影響だけを決算から取り出すことはできない
ただし、この比較には限界があります。
決算資料は2026年度の減益予想の理由を「前期のプロ野球関連の特需の剥落等」としており、年俸には触れていません。
予想の内訳も公表されていないため、年俸の増加が利益をどれだけ押し下げるかは公開資料からは分離できません。
年俸は契約ごとに見直され、佐藤輝明選手の契約も単年と報じられています(時事通信)。
来年も同じだけ増えるとは限りません。
まとめると、年俸の増加は利益全体の1割弱、
でも年ごとの利益の浮き沈みと同じくらいの重さです。
「困るかどうか」を決めるには、公開されている数字だけでは材料が足りない、というのが編集部の見立てです。
阪神の年俸は4年でどう変わったか
選手会が毎年公表している、球団別の平均年俸の順位です(日本プロ野球選手会「年度別平均年俸比較」)。
| 年 | 平均年俸 | 12球団の順位 |
|---|---|---|
| 2023年 | 4,345万円 | 7位 |
| 2024年 | 5,595万円 | 3位 |
| 2025年 | 5,799万円 | 3位 |
| 2026年 | 7,789万円 | 2位 |
2023年の優勝と日本一のあと、一気に上位へ移りました。
2026年は1位のソフトバンク(8,706万円)に次ぐ水準です。
3年で平均は約1.8倍になっています。
2025年の優勝後の契約更改
2026年の調査は、2025年のリーグ優勝の後の契約更改を反映したものです。
2026年1月31日の更改では、総額5億円の単年契約を結んだと報じられています(時事通信)。
勝てば選手の評価が上がり、年俸に跳ね返るのは、どの球団でも同じ流れです。
ただし、総額の増加がどの選手の分で生まれたのか、内訳までは公表されていません。
優勝だけが増加の理由とは言い切れない点に注意が必要です。
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優勝の年と翌年で利益はどれだけ動くか
スポーツ事業の営業利益の推移を並べました。
| 年度 | 営業利益 | 前年度との差 |
|---|---|---|
| 2023年度(優勝) | 112億円 | - |
| 2024年度(2位) | 101億円 | 11億円減 |
| 2025年度(優勝) | 124億円 | 23億円増 |
| 2026年度(予想) | 111億円 | 13億円減 |
優勝をはさんで、1年で10億〜20億円台の振れ幅があります。
年俸の増加約11.6億円は、この振れ幅と同じくらいの大きさです。
2023年度と2024年度は中日スポーツが報じた決算の数字です。
「強すぎると困る」説は成り立つか
SNSでは、年俸の高騰・甲子園の満員・優勝セールのマンネリ化を理由に、
親会社は阪神が強すぎると困る、という説が紹介されています。
主催試合の観客数は、日本野球機構の記録で2023〜25年と2026年途中がいずれも1試合平均4万1千人台です(日本野球機構)。
ただ、決算資料は2025年度の増益の理由に優勝を挙げており、
少なくとも強くなるほど利益が下がるという単純な形は、決算の推移とは合いません。
一方で、親会社がどう受け止めているかは公開資料からは分かりません。
よくある質問
Q1. 阪神の年俸合計はいくらですか
選手会の2026年の調査で、支配下選手61人の合計は47億5,100万円です。
育成選手や監督・コーチは含まれていません。
Q2. 佐藤輝明選手の年俸はいくらですか
選手ごとの順位は今回確認していませんが、佐藤輝明選手は年俸4億5000万円に最高5000万円の出来高で契約したと報じられています。
金額は推定として報じられているものです。
Q3. 親会社の利益は減っているのですか
2025年度は23億円の増益でした。
2026年度は13億円の減益予想ですが、理由は前期の特需の剥落等とされています。
Q4. 年俸の増加は減益予想の理由ですか
決算資料には、年俸は理由として書かれていません。
本記事では、規模を比べるために数字を並べています。
Q5. スポーツ事業には何が含まれますか
阪神タイガースの球団運営に加えて、阪神甲子園球場の運営なども含まれます。
球団だけの利益ではない点に注意が必要です。
Q6. 考察は確定した情報ですか
いいえ、考察は編集部の予想です。
数字は公表資料に基づきますが、
年俸と利益を比べた読み方は編集部の見立てです。
今後の見通し
今季のオフには、再び契約更改が行われます。
主力の年俸がさらに上がるのか、
そして例年どおりなら2027年5月ごろに出る決算で、2026年度の利益が予想どおりになるのかが次の確認ポイントです(日程は未公表)。
まとめ
阪神の年俸合計は、2026年に約11.6億円増えました。
親会社のスポーツ事業の営業利益124億円(2025年度)と比べると約9.3%です。
利益全体で見れば1割弱ですが、
優勝をはさんだ利益の振れ幅と同じくらいの重さがあります。
年俸の影響だけを決算から取り出すことはできないため、次の契約更改と決算で確かめていく必要があります。

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