【結論】笠置泰孝さんは、監査法人と外資系証券で働いたのちロボット会社を興した社長。出身は一橋大学商学部で、もともとは会計士志望でした。
- 一橋大学商学部を出て、新日本有限責任監査法人に新卒で入っている
- ゴールドマン・サックス証券での担当はクレジットアナリスト
- 2015年にZMPへ転職し、物流ロボット「CarriRo」を7年間受け持った
- 2022年4月に株式会社MUSEを設立。店舗用ロボット「Armo」を手がける
- オンエアは2026年8月24日(月) 22時58分から、テレ東
テレビ東京「夢遺産〜リーダーの夢の先〜」に、株式会社MUSEの代表として笠置泰孝さんが出演します。
紹介文にはロボット企業のCEOとあります。
ところが職歴をさかのぼると、始まりは会計と金融の世界でした。
この変わった道のりを追いかけてみます。
- 出身校と、これまでの勤め先
- 会計士志望からロボットへ移った流れ
- MUSEという会社の中身
- 前職のロボットと今のロボットの違い
【予想】金融畑の人が、なぜロボットを作れてしまったのか
ここからは当ブログの予想です。
監査法人と投資銀行からロボットのメーカーへ、というのは、普通ならかなり無理のある移り方です。
それでも笠置さんは、創業から数年で製品を出し、海外にも拠点を構えました。
先に結論を書くと、
笠置さんにとって金融時代は回り道ではなく、はじめから起業の下ごしらえだったのだと予想します。
見立てを6つに分けて説明します。
見立て1:進学先を決めた時点で独立を見据えていた
笠置さんが育ったのは、お父さんが会社を興して経営していた家庭でした。
本棚には松下幸之助さんや本田宗一郎さんの本がずらりと並んでいたそうです。
ご本人は「大学の選択や公認会計士の資格の取得などの場面でも、将来起業や経営の世界に入ることを念頭にキャリアを進めてきました」と語っています(GB Universe)。
つまり起業が先にあって、その手段として会計と金融を選んだという順番だったのです。
見立て2:ロボット好きも学生時代からの続きもの
ロボットのほうも、あとから浮かんだ話ではありません。
入口は大学時代に愛知の万博へ足を運んだことでした。
命や感情を持っているかのように動くロボットを初めて目にして、「機械の概念が変わる」と衝撃を受けたそうです。
ご本人も「大学時代から漠然とロボットビジネスへの関心はあった」と述べています。
会計とロボット、2本の線が学生の頃から同時に走っていたわけです。
見立て3:文系だったからこそ思いついた切り口
ここが興味深いところです。
笠置さんは文系学部だったので、まずは商売の基本を身につけようと考えました。
その頃の日本のロボット業界は人型ロボットが主役で、値段が張るうえ使い道も限られるという壁がありました。
その反面、掃除ロボットのように既存の製品へ技術を仕込んでうまくいった例もある。
そこからロボットの技術をばらして組み込めば、今ある製品の値打ちを上げられるという考えに行き着きます。
技術者としてではなく商売としてロボットを眺めていたことが、効いていると思います。
見立て4:ものの決め方が金融の人のまま
笠置さんが挙げる仕事を選ぶときに譲れない3つは、こちらです。
- 社会的課題の解決に繋がる
- 長期的に成功の蓋然性が高い
- 倫理的に問題がない
2つ目に出てくる「蓋然性」という単語に目が留まります。
ゴールドマン・サックスで信用リスク管理を扱っていた方ならではの言い回しです。
勢いではなく確からしさで事業を選ぶ癖が、今も判断のベースに残っていると見ています。
見立て5:いちばん転びやすい工程を済ませてから独立した
創業前の7年が効いていると思います。
笠置さんはZMPで物流ロボットCarriRoの事業責任者を務め、立ち上げから量産・拡販まで通しで担当しました。
導入先は延べ国内300社以上の倉庫や工場。
ハードウェアの新興企業がいちばんつまずくのは、量産のフェーズです。
そこを他社の看板と資金で済ませてから自分の会社を始めたことになります。
見立て6:やるべきテーマを現場で拾っている
創業のネタも、机の上ではなく現場で見つけています。
ZMP時代、笠置さんは小売企業の担当者が店舗でロボットを使いこなそうと試行錯誤する姿を目にしました。
店舗では品出しが業務全体の4割ほどを占めているのに、それを楽にする道具がほとんどない状態だったのです。
この空白に気づいたことが、そのまま創業のきっかけになりました。
統計ではなくお客さんの困り顔が出発点だったわけです。
ここから先はただの想像です。
「夢遺産」は子どもの頃の夢を掘り下げる番組なので、お父さんの本棚か愛知万博のどちらかが出てくるのではと踏んでいます。
とはいえ番組の紹介文に、そうした記述はありません。
ここまではすべて当ブログの予想です。
笠置さんが「金融は起業のための準備だった」と言い切った記録は見つかりませんでした。
これまでの歩みを並べると
公になっている経歴を順番に置いてみます。
| いつ | どこで何を |
|---|---|
| 学生時代 | 一橋大学商学部。公認会計士の勉強に取り組む |
| 新卒で | 新日本有限責任監査法人。国際金融部門マネージャーとして大手金融機関を監査 |
| その次 | ゴールドマン・サックス証券。クレジットアナリストとしてM&Aと信用リスク管理 |
| 2015年 | 株式会社ZMPへ。物流ロボットCarriRoの事業責任者に |
| ZMPの7年 | 立ち上げから量産・拡販まで。延べ国内300社超に導入 |
| 2022年4月 | 株式会社MUSEを設立し、代表取締役CEOへ |
学生時代に目指していた公認会計士は、国内でも有数の難関資格です。
番組をきっかけに気になった方のために、入門書を探せる場所を貼っておきます。
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前職のロボットと、今のロボットは何が違うのか
「どちらも運ぶロボットでは?」と思われがちなので、違いを並べておきます。
| 比べる点 | CarriRo(前職ZMP) | Armo(現MUSE) |
|---|---|---|
| 置かれる場所 | 倉庫や工場などの広い空間 | 小売店舗の売り場 |
| できること | 搬送に特化 | 品出し・売り場データ収集・接客案内 |
| 考え方 | 1つの機能を突き詰める | ユニットを付け替える「マルチユース」 |
| 導入実績 | 延べ国内300社以上 | 2024年7月に米テキサス州へ進出 |
| 笠置さんの立場 | 事業責任者(7年) | 創業者・代表取締役CEO |
従来の搬送ロボットは搬送しかできないため、品出しをしていない時間は遊んでしまうのが弱点でした。
Armoはユニットの付け替えで時間帯ごとに別の仕事をこなせるため、本来なら複数台必要だった機能を1台にまとめられるという設計です。
本体は10キロ程度と軽いのに、100キロまで運べるとされています。
MUSEという会社について
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 社名 | 株式会社MUSE |
| 設立 | 2022年 |
| 代表 | 笠置 泰孝(代表取締役CEO) |
| 本社 | 東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル4F |
| 看板製品 | ストアロボット「Armo」 |
| 関連サービス | 売り場画像を貯めるクラウド「Eureka Platform」 |
| 人数 | およそ30名(2024年12月時点) |
| メンバーの国籍 | 10カ国以上。米国・シンガポール・エジプト・インド・カナダなど |
会社が掲げるのは「ロボットで人にインスピレーションを届ける」というパーパス。
日本から世界へ、小売業に絞り込んだ「Vertical Robotics」という新しいロボットの形を打ち出しています。
意外なのは15年続く座禅の習慣
外資系金融出身の起業家、という印象とは違う顔もお持ちです。
疲れたときの気分転換を尋ねられた笠置さんの答えは座禅でした。
もう15年ほど、週末は近所のお寺で、平日は起きてすぐ自宅で座禅するのが日課だといいます。
説明の仕方も理系的です。
「PCもたまに再起動が必要なように、人間も頭や精神状態を一度リフレッシュすることでいろいろなことに精力的に取り組める」。
チームを一語で表すなら「信頼」だとも語っています。
社内の決まりごとや手続きはできるだけ少なくし、それぞれの裁量で進められるようにしているそうです。
勘違いしやすいところ
| ありがちな読み違い | 実際に確認できること |
|---|---|
| 理系のエンジニア出身 | 一橋大学商学部の出身。ご本人も「文系学部だった」と述べている |
| 公認会計士として勤務していた | 語られているのは資格を目指したことと監査の経験。合否は公表されていません |
| MUSEが初めてのロボット事業 | その前にZMPで7年、物流ロボットを担当している |
| Armoは倉庫向け | 倉庫向けは前職のCarriRo。Armoは小売店舗向け |
| 大手企業のロボット部門 | 2022年にできたスタートアップ。人数はおよそ30名 |
よくある質問
Q1. どこの大学を出ているのですか?
一橋大学商学部です。
お父さんが経営者だったことに憧れて一橋大学を目指した、と語られています。
在学中は公認会計士の勉強にも打ち込んでいました。
Q2. 年齢や出身地は分かりますか?
いいえ。生年月日・年齢・出身地はどれも公表されていません。
たどれるのは学歴と職歴、それにご家族についての断片的な話だけです。
Q3. 金融からロボットへ移ったきっかけは?
大学時代の愛知万博でロボットを見て「機械の概念が変わる」と衝撃を受けたことが原点です。
その後、監査法人や証券会社で働きながらもずっとロボットビジネスの可能性を探っていたと述べています。
そして自動運転を手がける企業(ZMP)へ移りました。
Q4. CarriRoというのは何ですか?
ZMPが手がける物流ロボットのシリーズ名です。
笠置さんは事業責任者として、立ち上げから量産・拡販まで7年関わりました。
導入先は延べ国内300社以上の倉庫や工場とされています。
Q5. 海外にも進出しているのですか?
はい。2024年7月にテキサス州へ拠点を作りました。
アメリカを狙う理由として、店舗の広さが日本の3〜4倍、人件費は2倍ほどで自動化の効き目が大きい点を挙げています。
現地との商談で本気度を見られている感覚があり、拠点づくりを決めたそうです。
Q6. 何時から放送ですか?
2026年8月24日(月)22時58分から23時06分、テレビ東京「夢遺産〜リーダーの夢の先〜」です。
ナレーションは貫地谷しほりさんが担当しています。
まとめ
笠置泰孝さんは一橋大学商学部を卒業し、新日本有限責任監査法人とゴールドマン・サックス証券を経験した方です。
2015年にZMPで物流ロボットCarriRoを7年担当したのち、2022年4月に株式会社MUSEを立ち上げました。
ロボットへの興味は大学時代に愛知万博で受けた驚きが始まりで、経営への憧れはお父さんの本棚から生まれています。
2026年8月24日(月)22時58分からのテレビ東京「夢遺産」で、その夢が語られます。

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