指点字は点字を指で打つ会話法!福島智さんの母が生んだ仕組み

    【結論】指点字は、相手の指を点字のキーにして打つ会話法です。

    本記事はプロモーションを含みます。

    • 呼び方はゆびてんじ
    • 生み出したのは福島令子さん(福島智さんの母)
    • 触るのは左右3本ずつ・計6本の指
    • もとになっているのは点字
    • 使い始めは1981年3月
    • 登場するのは8月24日(月)午後8時のEテレ
    この記事の中身
    • 指点字で何が起きているのか
    • いつ、どんな場面で生まれたのか
    • 触手話や手のひら書き文字との違い
    • 福島智さんに合っていた理由

    NHK Eテレの「ハートネットTV」で、
    2026年8月24日(月)午後8時から
    盲ろうの大学教授・福島智さんの回が放送されます。
    番組を見ていると必ず出てくるのが
    指点字という言葉です。
    先に中身を知っておきましょう。

    目次

    【予想】家庭で生まれた方法が全国へ届いた理由を8つ

    ここからは編集部の予想です。
    先に答えを書くと、
    ゼロから覚え直さなくていい設計だったことが大きいと見ています。

    理由1:新しい文字を作っていない。
    指点字が使っているのは、すでにある点字そのものです。
    覚える必要があるのは打つ位置だけになります。
    言語をもう1つ習得するのとは、必要な労力がまったく違います。

    理由2:道具が1つもいらない。
    用意するものは相手の指だけです。
    機械も電池も紙も要らないので、停電中でも屋外でも使えます。
    どこでも同じやり方が通る点は、日常で使い続けるうえで効いてきます。

    理由3:打つ側の移行がしやすい。
    点字タイプライターは左右3本ずつの6キーで打つ道具です。
    そのキーを指に置き換えただけなので、点字入力を知っている人ならすぐ形になります。
    支援する側の人数を増やしやすい仕組みだと言えます。

    理由4:1文字をまとめて渡せる。
    点字は6つの点の組み合わせで1文字を表し、キーも同時押しが基本です。
    指点字も同じで、1画ずつ順番になぞる方式ではありません。
    そのため慣れると会話の速度に近づけられるとされています。

    理由5:触れていれば成立する。
    手話は相手が見える位置に立つ必要がありますが、指点字にその条件はありません。
    暗い場所でも、狭い場所でも、後ろからでも伝えられます。
    移動中の車内や混み合った会場でも同じ方法が使えます。

    理由6:伝えられる中身に上限がない。
    文字の体系をそのまま送るので、専門用語も数式も固有名詞も扱えます。
    研究室の公式サイトには、大学という職場ではやり取りが高度で専門的になると書かれています。
    この条件に耐えられたことが、使われ続けた理由のひとつでしょう。

    理由7:目に見える成功例と一緒に紹介された。
    この方法を使う福島さんが大学に進み、教員になり、賞を受けてきました。
    そのたびに指点字も一緒に取り上げられています。
    方法だけが単独で広報されたわけではない点が特徴的です。

    理由8:物語として何度も語られてきた。
    令子さんの著書『さとしわかるか』、2022年公開の映画『桜色の風が咲く』などがあります。
    誕生の場面そのものが作品になっているのは珍しいことです。
    解説ではなく物語で届いたぶん、知る人が増えたと考えられます。

    以上はあくまで編集部の予想・推測です。
    普及の理由が公式に分析されたものではありません。

    指点字の基本データ

    東京大学・福島研究室の公式サイトによる定義は、
    両手の指を点字タイプライターのキーに見立ててタッチし、文字情報を伝達する方法です。

    名前指点字(ゆびてんじ)
    考えた人福島令子(福島智さんの母)
    使う指左右3本ずつ、計6本
    見立てるもの点字タイプライターの6キー
    送れるもの点字と同じ文字情報
    準備するものなし

    点字は6つの点の組み合わせで1文字を作ります。
    タイプライターもその6点に対応した6つのキーを同時に押して入力します。
    指点字は、そのキーを
    そのまま相手の指に置き換えたものです。

    ▼ 点字・指点字の本はこちらから

    ※点字の入門書や関連書籍が並びます。価格はリンク先でご確認ください。

    生まれたのは1981年3月

    福島さんが聴力を失ったのは18歳のとき。
    目も耳も使えなくなり、
    それまでの会話の手段が一度なくなりました。
    そこで母・令子さんが考えたのが指点字です。

    日本医史学会の発表資料には、
    令子さんが使った時期が1981年3月と記録されています。
    息子の指をキーに見立てて打った最初の言葉は
    「さとし わかるか」
    のちに刊行された令子さんの本のタイトルも、
    この一文がそのまま使われています。

    1996年には親子そろって吉川英治文化賞を受けました。
    母親も同時に受賞しているところに、
    この方法の位置づけが表れています。

    ほかの方法と並べてみる

    方法土台合う人
    指点字点字先に視覚を失い、点字を使っていた人
    触手話手話先に聴覚を失い、手話を使っていた人
    弱視手話手話視力が一部残っている人
    指文字手指の形状況に応じて併用
    手のひら書き文字普通の文字訓練のない相手とも話したいとき

    大事なのは、
    視覚と聴覚のどちらを先に失ったかで合う方法が変わるという点です。
    もともと手話を使っていた方が視力を失えば触手話
    点字を使っていた方が聴力を失えば指点字
    という整理になります。

    福島智さんの場合の時系列

    時期できごと
    生後5か月眼病を患う
    3歳右目の視力を失う
    9歳左目の視力も失い、視覚障害に
    9歳〜18歳点字を使って学ぶ
    18歳聴力を失い全盲ろうに
    1981年3月母・令子さんが指点字を使う

    研究室の公式サイトは、この流れを踏まえて
    点字をベースにした指点字が適合的だったと説明しています。
    失う順番が逆だったら、
    選ばれていた方法も違ったことになります。

    受け取るのは指、返すのは声、という組み合わせです。福島さんは18歳まで音を聞いていたため発話でき、講義も講演も自分の声で行っています。

    打つ人がいて初めて成り立つ

    指点字は2人でひとつの方法です。
    受け取る側だけでは会話になりません。
    福島さんの場合、大学での仕事を支えているのが
    指点字の技術を持った通訳介助者です。

    中心で動く人数主に4名
    通訳の組み方2名のペアで交代
    控えの人数3〜4名
    立場ボランティアではなく雇用された労働者

    研究室の公式サイトによる説明です。
    1人にすべてを任せる形ではなく、
    交代できる体制が組まれています。

    よくある質問

    点字を知らなくても指点字は使えますか?

    点字の仕組みを知っていることが前提になります。
    知っていれば、打つ位置を覚えるだけで入口に立てます。

    何本の指を使いますか?

    点字タイプライターのキーが6つなので、
    両手で6本です。
    左右3本ずつになります。

    いつからある方法ですか?

    記録に残っているのは1981年3月です。
    福島さんが聴力を失った直後の時期にあたります。

    日常のやりとりも全部指点字ですか?

    いいえ。
    離れた相手とは電子メールを使い、
    点字の携帯端末で読み書きしています。
    対面のときが指点字、という使い分けです。

    習うことはできますか?

    盲ろう者の支援団体などが講習を行っています。
    お住まいの地域の盲ろう者友の会
    全国盲ろう者協会に問い合わせるのが確実です。

    まとめ

    • 指点字は相手の指6本を点字のキーに見立てて打つ方法
    • 考えたのは福島智さんの母・福島令子さん
    • 使い始めは1981年3月、最初の言葉は「さとし わかるか」
    • 手話が土台の人には触手話が向くなど、合う方法は人によって違う
    • 放送は8月24日(月)午後8時/NHK Eテレ

    番組では指点字を使う場面が映るはずです。
    仕組みを知ってから見ると、
    手元で何が行われているかが分かるようになります。

    参照リンク

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